2冠王者・井上岳志がドロー防衛 急死したジムの後輩思い涙の訴え「坂間叶夢のことを忘れないでほしい」
2024年03月18日 22:06
格闘技
「相手との距離が遠くやりづらかった。自分の実力はこんなもの」と淡々と話していた井上だったが、次第にこみ上げる思いを抑えきれなくなった。
試合前、ジムの後輩で日本ライトフライ級ユース王者の坂間叶夢(さかま・かなむ)さんが20歳の若さで急死。井上は「この試合うんぬんという感情ではなかった」と試合直前の突然の訃報に動揺を隠しきれなかったという。
ジムでともに汗を流してきた後輩で、減量後には焼肉を食べに行く約束もしていたという。「僕みたいな凡人のボクサーとは違い彼は世界を獲れる選手だった」と目を赤くし「自分がかけた言葉があいつを追い込んでいたのかもしれない」と言葉を詰まらせながら自らを責めた。
19年1月以来の世界再挑戦を目指す井上は「彼の分まで悔いのないように行きたい。坂間叶夢という素晴らしいボクサーがいたことは忘れないでほしい」と涙ながらに訴えていた。