力石政法 初の海外戦は敵地イタリアでTKO勝ち 12回に3度ダウン奪う大逆転劇で世界初挑戦権ゲット
2024年03月23日 08:35
格闘技
完全アウェーの中、序盤は明らかに劣勢を強いられた。WBC同級シルバー同級王者で23勝(13KO)1敗のマグネッシが立ち上がりから圧をかけ、力石が距離を取る展開。力石は左カウンターを合わせながら、接近戦でもアッパーやフックで前へ出続ける相手に応戦。4回には相手の左フックを受け、足が止まった9回には右ストレートや右フックを立て続けに浴び、本来の持ち味を生かせなかった。
「どこかで打ち合う場面が出てくると思う。集中力、メンタルの勝負になる」と10回以降は足を止めて打ち合いを展開。左右のフックを何度も浴びせ、ダウン寸前まで追い込むなど終盤にペースを握り、最終12回に見事な大逆転劇を演じた。
昨年は世界初挑戦の機会が浮上しながら消滅するなど、不遇な時期も過ごした。それでも地道に練習を重ね念願の世界初挑戦権をつかんだ。「この階級は選手層が厚くて、なかなか世界挑戦できないけど、やっと道が開けた。今後の人生を左右する試合になる」。強い決意で臨んだ世界前哨戦を制し世界戦へ前進した。