元警察官ボクサーの井上彪はプロ初黒星「ベルトに届く実力なかった」

2024年04月21日 19:10

格闘技

元警察官ボクサーの井上彪はプロ初黒星「ベルトに届く実力なかった」
WBOアジアパシフィック・ライトフライ級タイトルマッチで初防衛した王者ジェイソン・バイソン(右)と敗れた挑戦者の井上彪(左) Photo By スポニチ
 プロボクシングWBOアジアパシフィック・ライトフライ級タイトルマッチは21日、大阪市の住吉区民センターで行われ、同級10位の挑戦者・井上彪(たける、25=六島)は王者ジェイソン・バイソン(25=フィリピン)に10回判定0―3(94―96×2、93―97)で敗れ、デビュー5戦目でプロ初黒星を喫した。
 「王者は跳びこんでくるスピードと、パンチも結構あったので。4~5回あたりで、それに若干、慣れたけど、嫌なタイミングで攻められた。(自身の)左ボディーが若干、効いたところもあったのに攻めきれなかった。とどめを刺すほどには打てなかった」

 立ち上がりから一気に距離を詰め、左右を振り回す王者に圧倒された。顔を赤く腫らした井上は負けじと反撃するものの、相手得意の近距離に誘い込まれた形で劣勢に。王者の攻勢がやや落ち着いた3回あたりからガードでブロックしながらプレスをかけ、左右ボディーなどで形勢ばん回を狙う展開。中盤以降に右ストレートをたびたびヒット。しかし要所で右アッパーを当てた王者は手数もそれほど衰えず押し切られた。

 井上は「いい経験をさせてもらったというか。まだチャンピオンベルトを巻く実力がなかった。通用した部分もあったけど、攻め急いだところもある。想定外のことが起きてもパニックにならないようにしないと」と反省点を挙げた。

 対戦相手のバイソンは昨年12月に元世界王者の山中竜也(真正)を2回TKOで破って、この王座を獲得。今回は初防衛に成功した。

 ◇井上 彪(いのうえ・たける)1998年(平10)9月29日生まれ、宮崎県出身の25歳。幼稚園年長から小学6年まで空手。日章学園中から本格的にボクシングを始め、日章学園高で1年時の選抜、2年時の総体で優勝。3年時はバンタム級で総体3位、国体準優勝。近大までアマ戦績は53勝(10KO・RSC)13敗。大学卒業後は大阪府警の警察官となるも、22年6月末で退職。プロボクサーとなり、同年10月にデビュー。家族は両親と兄。1メートル65の右ボクサーファイター。

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