バケットシートも迷彩カラーが流行中!ブリッド『ゴースト』シリーズ【カーグッズ・オブ・ザ・イヤー傑作選】
2024年04月08日 12:00
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カモフラ柄で獲得したスタイリッシュな新境地
ブリッドは押しも押されもしない日本のトップのスポーツシートメーカーだ。そのブリッドが新しいコンセプトのデザインを採用したシリーズを発売し、大好評を博している。それがこの『ゴースト』シリーズだ。
カモフラージュ(迷彩)柄をベースにしているが、ミリタリー色が強いわけではない。むしろカモフラージュ柄をうまく現代的なテイストの中に活用しているといった印象だ。
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EUROGHOST(写真上)とEUROGHOST X(メイン写真)は、コンフォートリクライニングシートのユーロスターⅡをベースにしたもの。STREAMSGHOSTは、メディカルコンフォートモデルのストリームスをベースにしたもの。ZETAGHOSTは、フルバケットシートのジータⅣをベースにしたもので、いずれも高い基本性能を持っている。なお、EUROGHOST X以外は、ブルーとグリーンが用意される。
これまでブリッドのシートはそのルーツであるモータースポーツ色が強く、デザインも同様だった。いっぽうで現代は昔よりスパルタンなスポーツカーは少なくなり、快適でラグジュアリーなクルマが増えた。このゴーストシリーズは、そんな現代の車両にマッチするスタイリッシュなデザインだといえる。
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もともとはジムニーユーザーから「レザーシートを使いたい」という要望があって作った『ユーロゴーストX』がスタートだったが、そのデザインへの反響が大きかったためにユーロゴーストからメディカルコンフォートシートの『ストリームスゴースト』、そしてフルバケットタイプの『ジータゴースト』へとラインアップを拡大している。
スポーツシートで新しいスタイリッシュなジャンルを開拓した画期的なシリーズとなった。
変化を怖れず感性で踏み込み、あえての遊び心が生んだスマッシュヒット
スポーツカーシートのど真ん中を行く定番の売れ筋品を、あえて迷彩で飾る。その製品の登場は業界的に衝撃でもあった。
「自分の殻を破れました。熟慮するんじゃなくて、肌感覚でいけるものはまずいっちゃえと。その時々の感性みたいなものを大事にしてやると、たいがい成功するんですね。 迷ってるものは逆に大した成功はしない(高瀬社長)」
当初は主にスズキ・ジムニー用に向けたアウトドアイメージだったものが、制作過程において変化していく。
「ラグジュアリーと遊び心というテーマで行けるなってことで、提案したら案の定受けたんですね。カジュアルなんだけどステータス性もあって(高瀬社長)」
感性で踏み切ったプロジェクトは次々と進展していく。
「グリーン系があるなら、ブルー系もあった方がいいんじゃないかとなって。フタを開けてみたら五分五分で売れました。青色の組み合わせは、極端ではないがゆえにいろんな方に使っていただけるのかなと。いろんな車種にも合うと思います(高瀬社長)」
会社全体としても、ちょうど変化を必要としていたこともある。
「ブリッドは元々何を目指したかというと、スポーツ・イコール・サーキット。ただ、世の中だんだんアウトドア志向が強くなって、クロスオーバーだとかの文化がやって来る。人口が減っていく中で少数派のとこでおっても、これから5年10年先に会社がないかも分からない。独自性のあるものを今までは差別化って言ってたけど、これからはより個性の強いものを手掛ける必要があると考えました(高瀬社長)」
それでも、製品化においてはバランスを取る必要もある。
「ブリッドの元々のイメージがありますから、あまりにも突飛なことをしちゃいけない。それでも、ある程度突き抜けないとダメ。その中での遊び心として、今回はこれを選択させてもらいました(大田氏)」
見た目のイメージは大きく異なるものの、その軸は変わっていない。
「ブリッドって、元々やんちゃなんですよ。ゴーストシリーズも、ある意味大人の迷彩柄って感じだね(高瀬社長)」
現場もまた、前向きだ。
「僕自身が楽しんじゃってるところがあります。自分が作ったものが世に出て喜んでもらえたり、批判も当然ありきですけれども、プレッシャーイコールやりがいですから。正直、この仕事を今すごく楽しんでやってます(大田氏)」
高瀬社長の視線はさらに先を向く。
「メイク・ザ・シッティング・ハッピーという言葉をテーマにしているので、座る人全てを幸せにしたい。レースカーも大型トラックも、リビングやゲーミングチェアも、応接や待ち合いの椅子も全てそうです。人生のうち、およそ1/3が座る時間ですから、そこにもっと焦点を置きたいと考えています(高瀬社長)」
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ブリッド株式会社
代表取締役社長
高瀬嶺生 氏
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ブリッド株式会社
製造部 マネージャー
大田直彦 氏