マイケルさん多大な功績、全世界に黒人音楽
2009年06月27日 06:00
芸能
また、リズム感にあふれる音楽とともに、得意のダンスやプロモーションビデオなどで視覚に訴える「見せる音楽」でファンをとりこに。代表曲「スリラー」では、オオカミ男の特殊メークをしたマイケルさんがゾンビ姿のダンサーを引き連れて踊るプロモーションビデオが、音楽は聴くものという概念を覆した。つま先立ちで後ろ向きに滑るように踊る「ムーンウオーク」は当時、多くの人がまねをしてブームとなった。
また、85年にはアフリカ飢餓救済のチャリティーで、故レイ・チャールズさん、スティービー・ワンダー(59)ら音楽界のそうそうたるメンバーが集結した「ウィー・アー・ザ・ワールド」制作の中心となった。
米文学者の佐藤良明氏は「黒人音楽のグルーブ感を世界に広めた立役者と言っていい。アフリカ起源の音楽については、古くはルイ・アームストロングやジェームズ・ブラウンさんなど、独特の“歌って踊れる音楽”を一般化してきた先人たちの働きがあったが、その動きを仕上げた。それまでの白人音楽と黒人音楽の世界をつなげた」と功績を称えた。