NHKスタッフ 佐村河内氏の感想を「不思議に思った」
2014年03月17日 08:24
芸能
報告書によると、佐村河内氏の聴力についてNHKは、全ての撮影素材を見た映像編集担当者の証言として「耳が聞こえるかもしれないと思うようなカットはワンカットもなかった」とした。
一方で、佐村河内氏が石巻市での公演後、ピアニストに対して演奏についての感想を言ったり、テレビのスピーカーに指を当て「音の強弱が分かる」と言って説明した場面があり、映像スタッフの一人は「不思議に思った」と証言したという。このスタッフは疑問を感じつつ「特別な感性を持っている人には分かるのかな」と、それ以上疑うことはなかった。
問題発覚のきっかけとなった「週刊文春」の告発記事が出る前、NHKスペシャルを担当した契約ディレクターが同誌の取材を受け、佐村河内氏にメールで問い合わせたところ、「自分はシロだ」と、疑惑を否定する返信があったという。しかし同誌の発売が4日後に迫った先月2日、一転して別の人物に作曲させていたことを認めるメールが送られてきた。この中で佐村河内氏は「償いきれないほどの裏切りをした」と契約ディレクターに謝罪していた。
このディレクターが佐村河内氏の虚偽を知りながら番組制作を進めていたかのような一部報道について、報告書は「本人は全面的に否定している。撮影で行動をともにしたスタッフからのヒアリングでも、そのような事実は認められなかった」とした。