中川大志「真田丸」にさっそう登場!若武者“新秀頼像”楽しむ余裕「クセに」
2016年10月01日 08:00
芸能
第38話で、主人公・真田信繁(堺雅人)の父・昌幸(草刈正雄)が死去。序盤から物語を支えてきた登場人物たちが次々に去る中、それと代わるように、秀頼は最終章の中心人物としてさっそうと現れ、二条城で会見した徳川家康(内野聖陽)も「あれは本当に太閤の子か。いかんのう」、名参謀・本多正信(近藤正臣)も「なかなかの若武者ぶりでございましたな。いけませんな」と唸った。
従来の歴史ドラマで描かれる秀頼は、茶々(淀、竹内結子)に過保護にされる姿が象徴的なよう、豊臣家を滅亡へと導く頼りない人物像で描かれることが多い。それだけに、今回の秀頼はSNS上でも反響が大きく「何?この大物感あふれる秀頼」「秀頼がイケメンすぎて驚いた」「この秀頼なら家康に勝てそう」などと話題になった。
“新しい秀頼”を演じるにあたり、中川は「自分が持っていたイメージと全然違っていました。甘やかされていただけじゃなく、幼いころから愛情とともに英才教育を受けていて、強くて芯のある、カリスマ性もある、そういう人だったんだというのを感じています」と心境。「自分で言うのもアレなのですが…台本を読んだ限り、すごく立派に育っています」と演者本人さえ驚くほどの立派な描かれ方だった。
その上で「最終的には徳川との天下分け目の戦いの一番トップに立つということで、凄く大きいものを背負っていて、一番上に立つ人間なので家臣や大坂の陣に加わってくれる武士たちの前ではもちろんそういう顔を見せないのですが、実はすごく繊細な中身を持つキャラクターなのかな」と分析。
実年齢が近いこともあり「自分と重ねてみると…。人の上に立つというのは怖いことだと思うし、父の秀吉が築いてきたものが大きくて偉大だったので、そのプレッシャーも計り知れないと思います。この年齢で、そういうものを背負うのは相当な覚悟がないと上に立てなかったんじゃないかな」と重ね合わせ、演じる難しさを感じているようだ。
だからこそ演技にも熱が入る。「普段、自分は本当に落ち着きがないのですが、秀頼の扮装になると気持ちが入ります。もちろん緊張感があるのですが、それに負けて押しつぶされたらダメだと思っています。先輩の役者の皆さんに囲まれてガッツリ芝居できることを緊張しつつも楽しめているかなと思います。“負けたくないな”いう思いがあって、毎日良い緊張感です。(撮影が)終わった後の疲労感がすごく気持ちがいいなと思います」
演技を重ねるにつれ、難役を楽しむ余裕も出てきた。「現場に入って、座るところが毎回一番の上座なんですよ。下座には大先輩方がたくさんいらして、頭を下げられて…。最初は目茶苦茶に緊張していたんですが、だんだんクセになってきました」
「気のせいかもしれないですが、道行くスタッフさんや別の番組の方々から道をスッと空けていただいているような、ちょっと頭を下げていただいているような感じがします。それがすごく気持ち良くて、NHKに着いたら早く秀頼になりたいと思っています」と笑いを誘った。
今後、クライマックスに向けて物語に大きく関わっていく秀頼。豊臣家が大坂の陣へと追い込まれていく様子が描かれていくが、その中心人物として立ち回る中川の演技からも目が離せない。