「君の名は。」川村P、世界的メガヒットの要因解説「集合的無意識にヒットした」
2016年12月22日 09:30
芸能
リピーターも多く、舞台やモデルとなった場所にファンが「聖地巡礼」と称して訪れるなど社会現象に発展。新海誠監督(43)の作品の魅力である映像美や、ロックバンド「RADWIMPS」が手掛けた劇中曲など「作品が持つレイヤー(層)の多さ」も“勝因”で、「楽しみ方の層が複雑に重なりリピートにつながっている。エンターテインメントは一言で言えるものじゃないと駄目だと言われてきたけど、今は全く逆で、単純化できてしまうものはなかなか大きなヒットにはならない」と分析した。
中国では外国映画に政府が厳しい規制を設けているが、異例のスピードで公開。92の国・地域での配給が決定しており、近くフランスや韓国で上映が始まる。来年の米アカデミー賞長編アニメ賞の応募作としてもエントリーしており、「君の名は。」旋風は当分おさまりそうにない。
▼「君の名は。」の大ヒット 8月26日に公開され、邦画では宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」(308億円)以来15年ぶりに興収200億円を突破し、邦画歴代2位。中国とタイでは「STAND BY ME ドラえもん」を上回り日本映画の歴代新記録を樹立。ロサンゼルス映画批評家協会賞でアニメ映画賞を受賞するなど世界で評価されている。川村プロデューサーは今年公開の「何者」「怒り」も手掛けたヒットメーカー。11月に小説「四月になれば彼女は」を出版した。