SMAP 深い“ロス”生んだ要因 短命だったアイドルを長寿化「伴侶型」アイドルに
2016年12月29日 09:30
芸能
足がかりになったのが1996年4月にスタートした「SMAP×SMAP」だ。看板コーナー「ビストロスマップ」の第1回ゲストは、当時50歳だった女優の故大原麗子さん。アイドル番組に、メンバーより約30歳も年上のゲストを呼ぶのは当時“常識外”だったが、番組はその後も年齢、男女、国籍を問わないゲストを起用し続け、幅広い視聴者を獲得。老若男女から「キムタク」の愛称で親しまれた木村拓哉(44)人気は社会現象になり、SMAPは国民的スターの地位を築いていった。
中森さんは「曲作りに新しいクリエーターやアーティストを積極的に起用したのも特徴だった。その結果、誰もが口ずさめる曲が次々に生まれた」と振り返る。被災地支援などにも積極的に参加。アイドル文化に詳しい社会学者の太田省一さんは「それまでのアイドルは一時期に夢中になる存在だったが、SMAPは人生のパートナーのような存在になった」と解説する。
SMAP以降、男性アイドルグループは10年以上が当たり前の“長寿化”となった。中森さんは「芸能史におけるSMAPの功績は計り知れない。その偉大なグループがメッセージもなく終わった。喪失感と割り切れない思いが“ロス”を生んでいる」と語る。