「直虎」菜々緒“悪女プラスα”の新境地 役に没頭する切り替え術も告白
2017年03月12日 08:00
芸能
役柄について「諸説ありますが年上女房ですし、直虎との文通で家康のことを『三河のぼんやり』とニックネームをつけたりと、強くてしっかりした女性だったと思う。私は“悪女”を演じさせてもらうことが多いのですが、はっきりしている女性が好きなので楽しい」と語る。
劇中、家康と瀬名のやり取りはコミカルに描かれるシーンが多く「瀬名が家康より圧倒的に上の立ち位置にいますが、阿部さんとの場面は凄く楽しい。第8話『赤ちゃんはまだか』では、戦に出る家康に対して息子(竹千代)に“ご武運を”と言わせたあと、力強く“ご出世を!”と声を掛けた。昔も今も鬼嫁は存在するのだなと思いました。毎回笑わせてもらいつつ、楽しみながら撮影をしています。作品全体を通して“箸休め”のようなものになれば」と笑った。
だが「三河のぼんやり」と、からかっていた夫の出奔によって瀬名の人生は激変する。桶狭間の戦いで人質だった家康は今川家を裏切り、瀬名は駿府に取り残されることに。命を諦めかけていたところ、友人である次郎法師(のちの直虎)が駆けつけ今川家に命乞いをする。「直虎が命乞いに来てくれる場面は凄く印象に残っています。自分自身がそうなってしまったら、諦めてしまうかもしれない…。感動的な場面で、お芝居をしようと思わなくても入り込めたシーンでした」と再会の場面を振り返った。
野心家で気の強い性格だが、直虎との友情、母・佐名(花總まり)との約束、我が子への愛情を大切にする瀬名の深部について自身の解釈を説明する。「悪女っぽい女性だと言われたときは、私がキャスティングされた意味が分かったという感じでしたが、瀬名自身は母との約束(今川家を乗っ取る)を果たしたいという切なる思いがある。親友との絆を大切にしたり優しくて思いやりのある女性なのではと思います。そんな素敵な部分をしっかり演じたい。いい意味で視聴者の方を裏切れたらいいなと」。“悪女プラスα”の新境地への思いを口にした。
初出演の大河と同時期に放送中のTBS日曜劇場「A LIFE〜愛しき人〜」(日曜後9・00)では冷徹な顧問弁護士を演じるなど注目作に引っ張りだこ。多忙な日々を過ごすが、役に入り込むための切り替え術について「現代ドラマでは自分でヘアメイクをしたりするので、そこでスイッチが変わったりするかな。あとは衣装で変わります。スーツを着るのと着物を着るのはスイッチが全然違うかなと思います」と明かした。新境地への挑戦、そしてさらなる飛躍のために突き進む姿は凛としている。