「ひよっこ」菅野美穂、40歳で新境地へ “大女優”役は脚本・岡田惠和氏からの「宿題」
2017年09月02日 08:15
芸能
岡田氏から与えられた役柄は1960年代の大女優・世津子。記憶を失った実を“保護”し、みね子ら谷田部家との再会の橋渡し役となった物語のカギを握る人物だ。菅野は「どうして私に大女優の役をやらせたのかは、まだ分からないですけど」と首を傾げながらも「岡田さんには20代、30代の時とは違うボールを投げてもらっている気がします。信頼してくださっているとも感じましたし、一方で宿題なのかなと思ったりしましたね」と新境地へ意欲をみなぎらせている。
研究を欠かさない。昭和の女優を演じる上で、過去の名作映画を鑑賞し「皆さん、達観した感じで…。40歳の私が見ても年上に見えてしまうというか、円熟味がありました。今は若々しく新鮮でいることが求められているのかな、と比べたりしました。いい機会でした」と現代の芸能界を引き合いに出し、その特徴を分析した。
「60年代の女優さんのオーラって、役作りではなかなか出ないんですよね。私には出なかった。それっぽい人が演じないのが(岡田氏の)狙いだったのかな、と思っています」と苦笑いしたが、その“大女優”ぶりに視聴者はクギ付けとなっている。世津子が視聴者を惹きつけた理由は「分からない」としながらも「カフェでセリフを覚えていたら(視聴者から)『ドラマ、見ました』と声を掛けられました」と自身も反響を実感。「台本をバーッと広げて読んでいたので、何となく分かったと思うんですけど」と笑った。
実をみね子らと引き合わせた際に「もう二度と会うことはない」と別れを告げた世津子。彼女の行く末を案ずる視聴者は少なくない。「孤独な人なんですよね、友達もそんなにいないだろうし…」と菅野も心配そうだが、第23週(9月4日〜9日)以降に、再びみね子たちの物語に深く関わってくることとなる。「シリアスとコメディーを行ったり来たりできる。こういう役の人がこういうことを言わないだろうということを、言ってみると面白い化学反応が出たりする。そこが長く、丁寧に描かれる朝ドラの面白さだと思います」。世津子の明かされていく素顔と彼女を待ち受ける運命とは――。心が揺さぶられる展開にますます注目が集まる。