「直虎」尾美としのり 徳川家臣まとめ役に意欲も…現場は中年だらけ「菅田くんかわいそう」
2017年09月17日 08:00
芸能
大河出演は「草燃える」(1979年)、「北条時宗」(2001年)、「平清盛」(12年)に続いて4作目。「最初から参加するのはいいのですが、途中から参加するのはきついな…と腹の中では思いながらも、身内やお年寄りが喜んでくれるので、喜んで出させていただこう」とオファーを快諾。「“四天王をまとめたのが康政だ”と史料にも書いてあったので、そこらへんをうまくまとめていけたら」とベテランらしく意欲を見せた。
だが、今作の徳川四天王には問題が。酒井忠次、本多忠勝を演じるみのすけ、高嶋は尾美と同じく50代。井伊直政役の菅田だけ24歳で「本当はおじさんが話しかけてあげられればいいんですけど、おじさんたちもシャイな人たちばかりなので。社交性がないんだか、あんまり話せていないですね」と心配顔。四天王以外も徳川家臣はベテラン役者が勢ぞろいで「(本多正信役の)六角(精児)さんとか、ほんとオジさんばかりですから。オジさんたちの中に入って菅田くんがちょっとかわいそうかな。(若い人と)何を話せばいいかわからないんですが、考えておきます」と自身が一肌脱ぐつもりだ。
その菅田が演じる直政は直虎の養子で、康政はライバルでもあり良き見本でもある。尾美は二人の関係性を「最初、直政が(徳川家臣に)入ったばかりの頃は、康政にとっては鼻持ちならないというところから始まるのですが、どんどん共感して、見所があるなと思うようになり、一緒に徳川を支えていこうとなっていきます」と分析。「それだけの活躍を直政はしていくので、見ていただければと思います。康政がそれを導いていく部分もあるのかな」と見どころを語った。合わせて「直政にちょっとねたみというか、家康はなぜこの若者をこんなにも重用するのか、『殿、なぜでございますか』という気持ちをちょっとずつ出していきます。ただ『人品最も高し』なので、あまり嫉妬を出せないというところがジレンマではありますね」と明かした康政の機微にも注目だ。
菅田をはじめ、奮闘する若手俳優陣を「本番での力の出し方がすごい。最近の若い人たちは自己プロデュース力に長けていて、どうやったらうまくいくのか考えてやっている。とてもスマートな人たち」と絶賛。「僕が若い時は何も考えてなかったので凄いなと。いまさら刺激を受けても遅いのかなと思いますが、頑張ろうと思います」と笑う“中年”徳川家臣団まとめ役の名演が「直虎」後半戦を盛り上げる。