「大坂半端ないって!」が話題 異彩放つ日清CMのパロディー力
2018年09月24日 10:00
芸能
日本時間9日の決勝で東京・新宿にある同社の社内ビューイングを取材した際、宣伝担当者に話を聞いてみた。発案者は明かさなかったが、高校サッカーのエピソードを知っていた若手社員がいて、広告代理店との打ち合わせの中で出たアイデアだという。「彼女の強さを伝えるのに、第三者の本音を通じた方が伝わるだろうとなりました。今回、半端なさをこれ以上ない形で示してくれた。作って良かったなと思います」。広告マンみょうりに尽きる優勝だったろう。応援会場に何枚も貼ってあった「全米沸騰」など商品に関連するキーワードを詰め込んだユーモアあふれる応援ポスターにも、感心させられた。
日清CMのパロディー力は異彩を放っている。かつては元ビートルズのジョン・レノンの映像素材を合成し、俳優の永瀬正敏(52)と会話するようなCMを制作した。1994年の米映画「フォレスト・ガンプ」が用いた手法だ。最近では、同社のCMで女優の吉岡里穂(25)が演じたきつねの妖精を、お笑いのメイプル超合金・カズレーザー(34)で再現するというセルフパロディーもやってのけている。
大坂フィーバーも一段落。日清食品に「大坂半端ない」CMの成功をアピールする様子は、あまり感じられない。宣伝担当者が「こちらも手を替え品を替え、彼女の活躍を伝えていきたい」と話していたように、新たな構想を練っているだろう。再び大坂の個性を生かし、こちらをニヤリと笑わせてくれる斬新なCMを楽しみに待ちたい。(矢吹 大祐)