王将戦・戦国時代(1) 糸谷八段“真田流知略”で番狂わせ起こす
2018年09月28日 18:00
芸能
第65期からリーグ戦に出場して4勝2敗、4勝2敗、3勝3敗。挑戦権こそつかめないが挑戦権争いには加わった。だが、もう4期目。楽しみな対戦相手に入門と四段昇段が近い佐藤天彦名人(30)豊島将之2冠(28)を挙げる。
「タイトルを獲られてからの豊島さんの将棋がどう変わったのか。あと、佐藤名人。反則負けも名人ですから」。奨励会時代、同じ関西本部所属だった佐藤とは対局で、自ら取った駒をなぜか佐藤の駒台へ置いてしまい、反則負けを喫した逸話があった。豊島とは棋士4人で1カ月間マンションを借りて合宿、研究に没頭した間柄。羽生善治棋聖(48)から初タイトルを奪取した7月に続き、27日は菅井竜也王位(26)から2冠目を獲得。3人のうち、最初にタイトルを獲ったのは糸谷で、2014年の竜王。1期で手放し、以来無冠だけにもう後れは取れない。
広島市出身。大阪大文学部へ進学し、哲学を専攻した。大学院ではドイツの哲学者ハイデッガーを研究し「片方から見て自明なことが、もう一つの目から見ても自明か問い続ける。多層の価値観を自分の中で形成してみる」と10年間の研究成果を語る。棋界も居飛車党、振り飛車党の境界線が薄まり、両者による複眼が求められる時代。哲学的アプローチで王将の高みを目指す。(筒崎 嘉一)
◇糸谷 哲郎(いとだに・てつろう)1988年(昭63)10月5日生まれ、広島市出身の29歳。98年9月、6級で森信雄七段に入門。2006年4月、四段昇段。10月、新人王戦で棋戦初優勝。14年、森内俊之竜王にタイトル初挑戦し、4勝1敗で奪取した。
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