坂上忍「どうぶつ王国」は“終活”「一歩一歩前に進むリアルさ見て」 制作スタイルにTV業界も注目
2018年12月11日 10:30
芸能
「この番組はプライベートの延長といいますか…。一つだけ残っていた僕の“終活”作業が、この企画なのかなと思います」
動物たちの世話をし、人間と動物がのびのび暮らす場所をつくりたい――。その思いをフジテレビのスタッフに打ち明けたところ「では番組でやりましょう」と誕生につながった。
かつて同局で放送されていた伝説的な動物番組が「ムツゴロウとゆかいな仲間たち」。1980年から01年まで約21年間にわたって放送され一時代を築いた。坂上にとっても「僕の中で理想がムツゴロウさんの番組でした」と思い入れがある。「ムツゴロウ…」は動物研究家の畑正憲氏(83)によるドキュメンタリーで、想像を超える動物との触れ合い方が視聴者の心を震わせた。
今回の番組も違う形のドキュメンタリー。今後、坂上が王国用に自ら土地を探し自費で購入。番組スタッフとの打ち合わせに参加し、識者にも取材を行う。こうした模様を随時放送していくという。
中心となって支えるスタッフの一人が、「バイキング」などを手がける小仲氏。坂上とは週5回以上も顔を合わせており互いに信頼し合う間柄。「坂上さんが思い描いているものを形にしていくのが我々の仕事」と、テレビマンの立場から提案をしていく。「まだ本人には伝えてないですが…」と前置きし、「広大なドッグランを造ったり、土日か平日は一般人にも開放するのもいいかな」と案は尽きない。売れっ子タレントとヒットメーカーがアイデアを出し合う様子もテレビ業界では注目されている。
これまでは「王国」に棲む動物を探すためにカワウソやアルパカの生態を学ぶロケなどを行ってきた。今後は完成に向けて動きを本格化させていく。
自身の豊富な経験から流れを見つつスタジオを回してきた坂上だが、今回は先の読めない企画にあえて挑戦。「このおじさん、大丈夫かな。何やろうとしてるのかなと思う人も多いと思う。でも一歩一歩前に進んでいくリアルさを見てほしい」。想像を超えるシーンが続々と生まれ、新たな伝説を生むのか注目される。