酔拳?
2019年02月12日 08:00
芸能
ところが、その後から状況は一変した。斎藤戦から中2日で順位戦B級1組・畠山鎮七段戦を大阪市の関西将棋会館で指したのだが、東京都在住の渡辺としては前日入りから2泊を強いられる。そして中2日で静岡県掛川市での王将戦7番勝負開幕局(対久保利明王将)だ。この時は自宅に戻らず、静岡県内で1泊したという。
15日に帰京し、8日間の小休止を経た24日には朝日杯本戦(東京・将棋会館)に出場。佐藤康光九段に勝ったため、同日夜は深浦康市九段戦と早指しならではのダブルヘッダーを消化している。以降の動きを追ってみると…。
25日=大阪府高槻市に移動
26、27日=王将戦7番勝負第2局
28日=帰京
29日=東京・将棋会館での叡王戦本戦(対菅井竜也七段)
2月1日=石川県金沢市入り
2日=棋王戦5番勝負開幕局(対広瀬章人竜王)
3日=帰京
5日=栃木県大田原市入り
6、7日=王将戦7番勝負第3局
8日=大田原市から富山県魚津市に向け移動
10日=棋王戦5番勝負第2局
11日=帰京
14日=順位戦B級1組(対郷田真隆九段)
16日=朝日杯オープン戦準決勝(東京都内=対千田翔太六段)
あの年末年始の「22連休」が懐かしいほどのタイトなスケジュールだ。
驚くべきはこれほどの過密日程なのに、正月以降9勝1敗と圧倒的な好成績(2月11日時点)。酔えば酔うほど強くなる…はジャッキー・チェンだったが、この人の場合は忙しくなればなるほど強くなる、のかも。
16日の朝日杯で千田六段を下せば、決勝であの藤井聡太七段と初手合となる可能性を秘めている。棋王のコンディションは気になるけど、これはちょっと見逃せないカードだ。(専門委員)