内田也哉子 母・樹木希林さんの形見の着物姿で…代理で助演女優賞受け取り「不思議な感覚」

2019年02月14日 17:05

芸能

内田也哉子 母・樹木希林さんの形見の着物姿で…代理で助演女優賞受け取り「不思議な感覚」
<「第73回毎日映画コンクール」授賞式>助演女優賞を受賞した樹木希林さんの代理で出席した娘の内田也哉子 Photo By スポニチ
 「第63回毎日映画コンクール」の表彰式が14日、神奈川・カルッツかわさきで行われ、昨年9月に75歳で亡くなった樹木希林さんが「万引き家族」で女優助演賞を受賞。樹木さんの長女、エッセイストで女優の内田也哉子(43)が代理で出席した。
 内田は「賞を母が亡くなってから娘の私が参上するのはいまだに不思議な感覚。自分のことのように喜びはあるんですが、ちょっとまだ複雑な気持ちです」と複雑な心境を吐露しつつ、「でも、カンヌ映画祭ぶりに(『万引き家族』の)子どもたちや監督にもお目にかかれて、何かご褒美のような気持ちでお邪魔しました」と笑顔を浮かべた。

 内田は「母は亡くなる数週間前まで映画の現場に立っていました。最後まで現役の役者として新しいことに挑戦し続け、日常に大切にした母でしたが、最後まで役者としての仕事を全うできたのは身内としても上出来な人生だったなと思う」としみじみ。「半世紀以上に渡っての役者人生でしたが是枝監督とは後半の10年以上、何事にも代えがたいと思っています。実に幅広くお互いの視点を面白がっていたように思います。傍から見ていると、実際には生んでいない息子を見るように、愛おしんでいるようにも見える瞬間が見えました。母が亡くなった日が是枝監督のお母様の命日だったのは、偶然ではないように感じています」と「万引き家族」でもタッグを組んだ是枝裕和監督(56)への感謝も口にした。

 この日は母の形見のアンティークの着物を着て登壇。「タンスから引っ張り出してきて、喜んでいると思います。明日でちょうど5カ月ですね。ずっとがんを患っていたのでいつか来るとは思っていたのですが、人生とはあっけなく終わってしまうんだなと身をもって感じた。だからこそ、一緒に過ごした日々を濃く感じられます」と感慨深げ。母から学んだことは「せっかくこの世に生まれて、こういう恵まれた出会いであったり、環境があるんだったら、しっかりと全うする、面白がって(過ごすこと)」だとし、「口癖は“面白がって”だった。神妙にはならず、いろいろな苦労がありましたから」と苦笑。希林さんの夫・内田裕也(79)の様子については「(希林さんのことは)あまり口には出そうとしないですね」としつつ、「父の中でも申し訳なかったという思いがあるのか。何となく母のことを恐れている部分もあって。絶妙な、家族が緊張感がある関係なんです」と話し、笑いを誘った。
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