巨匠からも引っ張りだこだった萩原健一さん…“マカロニ刑事”最期のシーンは伝説に

2019年03月28日 22:52

芸能

巨匠からも引っ張りだこだった萩原健一さん…“マカロニ刑事”最期のシーンは伝説に
萩原健一さん(左)と内田裕也さん Photo By スポニチ
 「ショーケン」の愛称で知られ、個性派としてテレビドラマ「太陽にほえろ!」「傷だらけの天使」「前略おふくろ様」や多くの映画で活躍した俳優の萩原健一さんが26日午前10時30分、GIST(消化管間質腫瘍)のため東京都内の病院で死去した。68歳。
 テンプターズのボーカルとして1967年にデビューし、グループサウンズブームをけん引。解散後は沢田研二らとバンド「PYG(ピッグ)」を結成したが、わずか1年ほどで消滅した。PYGの活動中に出演した映画「約束」が好評で、その後は俳優としても活躍。気弱な板前見習いから戦国時代の武士まで幅広い役柄を演じ、巨匠からも引っ張りだこだった。

 神代(くましろ)辰巳監督の「青春の蹉跌(さてつ)」(74年)では屈折した法学生を好演し、同年度のキネマ旬報男優賞を受賞。黒澤明監督の「影武者」では大役の武田勝頼を任された。

 世界の巨匠からもオファーを受けた。「エイリアン」などのリドリー・スコット監督(81)が大阪で撮影した名作「ブラック・レイン」(89年)。松田優作さんが演じた役は当初、萩原さんに決まっていた。

 ドラマでは石原裕次郎さんと共演した「太陽にほえろ!」(日本テレビ、72年)の刑事マカロニが鮮烈だった。自らアイデアを出し、犬死にのような最期のシーンとなった。倉本聰氏(84)が企画・原案の「前略おふくろ様」(同局、75年)ではそれまでのアウトローから一変し、演技派へ脱皮した。

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