裕也さんお別れの会 也哉子さん「父と娘の物語が始まりにも気づかないうちに幕を閉じた」
2019年04月03日 14:45
芸能
「私が唯一、父から教わったことは、何だったのか?たぶんそれは、大げさに言えば、生きとし生けるものへの畏敬の念だったのかもしれません」とし、「彼は破天荒で、時には手に負えない人だったけど、ズルい奴ではなかったこと。地位も名誉もないけれど。どんな嵐の中でも駆けつけてくれる友だけはいる。『これ以上、生きる上で何を望むんだ』そう聞こえます」と呼びかけた。
母・樹木希林さん(享年75)との会話を振り返り、「2人を取り巻く周囲に、これまで多大な迷惑をかけたことを謝罪しつつ、今更ですが、このある種のカオスを私は受け入れることにしました。まるで蜃気楼のように、でも確かに存在した2人。私という2人の明かしがここに立ち、また2人の遺伝子は次の時代へと流転していく。この自然の摂理に包まれたカオスもなかなか面白いものです」と話した。そして、「79年間という長い間、父が本当にお世話になりました。最後は、彼らしく送りたいと思います」とし、「Fuckin’Yuya Uchida,don’t rest in Peace just Rock’n Roll!!!」と英語でメッセージを送った。
式ではフリーの宮本隆治アナウンサー(68)の司会を担当。裕也さんと親交が深かった堺正章(72)、崔洋一監督(69)、シーナ&ザ・ロケッツの鮎川誠(70)が弔辞をささげて、欠席する横尾氏の弔辞は、裕也さんの娘婿の本木雅弘(53)が代読。このほか、歌手のAI(37)が「アメージンググレース」を天国の裕也さんに歌をささげた。
祭壇は裕也さんが主催する年越しライブ「ニュー・イヤーズ・ワールド・ロック・フェスティバル」の第1回公演(1973~74年)のために横尾氏が制作したポスターを草花で再現したもの。幅16メートル、縦3・5メートルの祭壇には、菊やバラなど総数15000本もの花で白一色に飾られ、中央には、裕也さんの生き方そのものである“Rock,n Roll”の文字が大きく添えられた。同ポスターは昨年9月に死去した裕也さんの妻で女優の樹木希林さん(享年75)が寝室の壁に飾るなど大切に保管していた。“夫婦の絆”が感じられる祭壇となった。
遺影は2009年に出版された近田春夫プロデュース本「内田裕也 俺は最低な奴さ」で撮り下ろされた1枚。“ラストステージ”となるお別れの会で、裕也さんの歴史を再現するように、動く遺影としてLEDモニタを祭壇の中に設置し、「2019年ニュー・イヤーズ・ワールド・ロック・フェスティバル」において、人生最後の歌唱となった「きめてやる今夜」をベースに在りし日の姿を映し出した。会場には裕也さんが愛した音楽が音楽がずっと流された。
会式前には、2014年6月に内田裕也feat.指原莉乃名義で、コラボレーションシングル「シェキナベイベー」をリリースしているHKT48の指原莉乃(26)も弔問に訪れ、献花した。