Koki,「令和」へ抱く情熱と希望「これから私が歩んでいく時代」
2019年05月01日 10:30
芸能
「数学のテスト中でした。お昼休みに(英国人の)先生がみんなに教えてくれました」
――「令和」という漢字は後で知った?
「先生の“REIWA”という声の響きが最初です。とてもきれいな音で爽やかで落ち着いた、そよ風みたいな響きでした」
――日本最古の歌集「万葉集」が典拠となったことには?
「日本人が古くから持つ“美”に対するリスペクトはとても素晴らしいと思うんです。コンピューターとか便利な技術のない時代だからこそ生み出すことのできた“美”に対する表現を、時代が移り変わっても伝統的文化を継いでいこうとする精神は世界に誇れることだと思います」
――確かに平成は“便利になる技術”が進化した時代でした。
「いまはケータイのボタンひとつで何でもすぐに写真に撮ることができる。それはとてもありがたいことです。でも昔の人はその瞬間を覚えて、目に焼きつけて絵や歌にした。記憶をもとに描くと、その人の理想とか意思や創造が入ってくる。その思いと“美”とのバランスまで考えた作品に、歴史という長い時間を超えて触れることができる。そこに心を奪われます」
――元号が変わることは楽しみでしたか?
「私の人生で初めてのことだったので、何になるんだろうって」
――生活が急に変わるわけでもないのに?
「私にとって令和はこれから生きていく時代であり、これから自分が歩んでいく、生きていく“名前”なんです。だから大切なんです」
――令和は“自分たちの時代”であり、希望なんですね。
「自分が生きていく時代がこうあってほしいって思う、その願いに重なる名前であってほしかった。そして、自分たちがどういう時代にしていくか、どういう歴史を残していくか。そういう決意を持つ勇気を“REIWA”に感じています」
――ここまでしっかりした時代観を持っているのは驚きです。
「私がおばあちゃんになって人生を振り返った時に“あの人は令和の時代にこういうことをしたよね”とか“平成にはなかったけど令和にはこれがあったよね”とか、将来受け継がれるもの、歴史に刻まれるものを自分たちがこれからつくっていくものなので、その責任も感じています」
――“令和人”としての自覚、その自立した責任感は国際色豊かな学校生活から生まれた?
「そこは両親のおかげだと思います。たぶん日本の学校に行っていても同じだった」
――なぜそう思う?
「一番強く思うのは、お母さんがお父さんと結婚していろいろ言われたじゃないですか。そういう中でも自分を強く持って、本当はたくさん傷ついていたと思うんです。でも、強くあり続けた。私がこうしてこういうお話をすることができる年齢になった今でも、お母さんはずっと強くいる。私がこれからの時代を生きていく中で一番の道しるべです」