「なつぞら」再び“天陽くんロス”靖枝の涙&なつとの最後の会話にネット号泣「昨日より」「絶句の回」
2019年09月04日 08:15
芸能
美術の才能があるものの、貧しさのため進学しないで農業を手伝った天陽。農作業の合間にべニヤ板に描く絵は繊細にして大胆、躍動感あふれる馬の絵が得意。アニメーターが夢のなつに絵心を教え、彼女の生涯に大きな影響を与えた。なつの上京後は青年団の演劇の手伝いをしていた農家の娘・靖枝と出会い、結婚。2児の父となる。“国宝級イケメン”と呼ばれる吉沢が好演。8月24日、次週予告に1秒映っただけで「天陽くん」がツイッターのトレンドに入るなど、今作きっての人気キャラクターとなった。
第135話は、1973年(昭48)9月。なつは愛娘の優(増田光桜)を連れ、天陽の家を弔問。天陽の両親、正治(戸次重幸)とタミ(小林綾子)は、息子が病院を抜け出した夜のことを語り始める…という展開。
離農を考えていると打ち明けた正治に、靖枝は「嫌です!私はここから絶対に動きませんから。あの人の絵も、絶対に売りません。嫌です。お義父さん、お義母さん、あの人はここに帰ってきたんですよ。帰ってきたんです。家族と一緒にいるために。陽ちゃんは自分の畑で亡くなったんです。私には陽ちゃんがあの日、自分の命をこの土地に、土に、命を蒔くために帰ってきたとしか思えません」と涙ながらに訴えた。天陽の息子・道夫(中川望)娘・彩子(古川凛)は「自分たちが働くから、ここにいたい」と、かつての天陽と同じように立ち上がり、タミの涙を誘った。
泰樹(草刈正雄)もジャガイモ畑に現れ「天陽に会いに来た。天陽はここにおる。そのことをあんたが忘れなければ、天陽はいつまでも生きていられるべ。わしの中にも天陽はおる」と靖枝を慰めた。
そして、なつがアトリエで天陽の自画像に向き合っていると、声が聞こえてきた。
天陽「どうしたんだよ、なっちゃん」
なつ「どうしたはそっちでしょや」
天陽「アニメーターをやめたいって悩んでるのか?」
なつ「うん」
天陽「それなら、答えはもう出てるだろ」
なつ「また天陽くんの答えを教えてよ」
天陽「優ちゃんが君の答えだろ、今は」
なつ「優が」
天陽「絵を動かすのが君の仕事だって、優ちゃんに言われたんだろ。それで十分でないかい。だって、今のなっちゃんを動かしてるのは、優ちゃんだろ。したら、なっちゃんも優ちゃんのために、狩りをすればいいだけだべさ」
なつ「狩りを」
天陽「なっちゃんは、ここを旅立ったあの日からずっと、オレとの約束を守ってくれたべさ。(回想:どこにいたってオレとなっちゃんは、何もない、広いキャンバスの中でつながっていられる。頑張れ。頑張ってこい、なっちゃん)。これからも、頑張れ、なっちゃん」
なつ「天陽くん…。ありがとう。ありがとう…、天陽くん」
ネット上には「『嫌です!』。靖枝の絶叫とも言える訴えに、こみ上げました。子どもたちの“宣言” に、もう完全に涙腺が崩壊しました。靖枝が天陽が絶命した土の上に横になる…凄いシーンです」「靖枝さん…。初めて激しいところ見せた。ああ、この人もまた、天陽くんが愛した人なんだ」「一番泣けた…櫻子さんの強い思いに泣けたよ。天陽くん、いい家族を持てたね」「じいちゃんとの畑のシーンは昨日より泣けた」「じいちゃんが言うように、視聴者の心の中にも天陽くんはいるよ」などと大原の熱演を絶賛する声が続出。
そして「天陽くーん、わーん。昨日より号泣」「昨日より今日のが涙。天陽くんは私の心にもいる。なつと天陽の絆、好きだった」「今朝は泣きながら駅まで歩きました。天陽くん、なっちゃんを見守ってあげてね」「なっちゃんと天陽くんが対面してお話ししているところには、もう涙止まんなかったよ」「泰樹さんの中の天陽くんは開拓した畑に生きてる、なつの中の天陽くんはキャンバスの中に生きてる」「絶句の回だった。素晴らしい。死してなお伝えてくる、天陽くんという概念。農業よりも絵が稼ぐ手段になっても、家族のための狩りであると再定義した。幻の握手は泣ける」などと連日、涙に暮れる視聴者が相次いだ。
天陽のモチーフとなったのは、十勝に生きた画家・神田日勝(1937~1970)。鹿追町には神田日勝記念美術館があり、命日の8月25日は「馬耕忌」と呼ばれ、例年イベントが行われている。今年は吉沢がトークショーを開いた。