安田成美 大好きな創作活動と笑い絶えない円満夫婦 夫・木梨にいじられちゃって…
2020年04月05日 09:00
芸能
無心になれるのが編み物の魅力の一つ。ドラマや映画の撮影現場に持っていくこともある。「待ち時間に編みながらセリフの復習もできる。精神状態を保つのにも、手先でちょこちょこやっているのが一番いい。編み物って細かい作業だから、脳を鍛えたり、集中力をアップさせたりするのに効果があるんですよ」。ただ、出来上がった物にはこだわりがない。「できたら自分の中で終わっちゃう。人にぽいぽいあげちゃって」と屈託がない。
物が作られていく過程を見るのが好きだ。「(撮影現場で)美術さんの仕事を見ているとワクワクする。セットに砂利を敷く時も多彩な色のものを使ったり、水をまいて濃淡を出したり。美術さんになりたいくらい」。スタッフが使う道具を借りて自宅に持って帰ったこともあった。「大きいホチキスがあって、それがとても魅力的で。私のベッドが布張りだったので、そのホチキスを使って好きな布をベッドに張ってみようと思い、“ひと晩で返すから貸してくれない?”と言って借りたことがありました」
物作りを通して見えてくる、作り手の思いや感性を大切にする人なのだろう。1994年に結婚した木梨との間にも、共通の趣味として「物作り」があった。「付き合っていた当時から一緒に作ってましたね。(芸能人同士だから)外に遊びに行くのは無理。部屋で何をするかっていうと、絵を描いたり、物を作って遊ぶしかないんですよね」。今も覚えている“共同作業”が、建築家アントニ・ガウディに着想を得た作品。「ガウディのように、色ガラスを使った物を作ってみようと。部屋にあったテーブルの縁を憲武さんが彫って、そこにコップを割って作ったガラスの破片を埋めていって。楽しかったですね」
長男、次男、長女もデザインの仕事に就いたり、学校でアートを学んだりしている。「家族全員、物を作るのが好き。集まったら、お薦めのペンはないかと聞き合ったり、出来上がった物を見せ合ったり」。家族でも感性はさまざま。「同じ緑でも、出す色が全然違う。一緒に暮らしていても、みんな違うというのが面白いですね」
銀婚式を迎えた昨年。ソロ歌手として活動を始めた木梨が、妻への愛を歌った楽曲「I LOVE YOUだもんで。」を発表。♪成美さん LOVE――などストレートな歌詞が話題になった。
名前を使われた当の本人は「ネタにされましたね。これ、人前で歌うの?と聞いたら“歌うよ”と。“凄いね”としか言えませんでした」と苦笑い。クールなイメージもあるが、どうも家庭では“いじられキャラ”の様子。アニメ映画「風の谷のナウシカ」のテーマ曲を歌うなど歌手活動していたことに触れ、こんなエピソードを明かした。「カラオケに行くと、憲武さんがナウシカを入れるんですよ。評価が低いと曲が途中で終わる機能があって、私が歌っていたら見事にストップ。みんなの笑いを取る羽目になっちゃった。憲武さん、それを見越して入れるんですよ」
自由奔放でいたずらっ子のような木梨。その姿を優しく見守る安田。次はどんな突拍子もないアイデアで驚かせてくれるのか、楽しみにしながら。
《30代は育児を優先も「後悔はないですね」》東日本大震災時の福島第1原発事故を描く映画「Fukushima 50」(公開中)に、緊急時対策室総務班の紅一点の女性役で出演。映画出演は約5年ぶりだった。女優としての幅が広がる30代が育児優先だったことについて「(仕事を続けていれば)もっといい女優になっているのかなとも思うけど、自分が選んだ道のおかげで母親の役をすんなりできるというありがたさもある」と強調。「それはそれ。後悔はないですね」と話した。
◆安田 成美(やすだ・なるみ)1966年(昭41)11月28日生まれ、東京都出身の53歳。中学3年の時にスカウトされ芸能界入り。フジテレビ「素顔のままで」、NHK「春よ、来い」など多数のドラマに出演。86年の映画「そろばんずく」で出会った木梨憲武と94年に結婚。2男1女の母。血液型B。