岡田晴恵教授 コロナ陽性率の発表ない東京都に「データを出してくれってさんざん…」

2020年05月06日 09:49

芸能

 感染免疫学、公衆衛生学を専門とする白鴎大学教育学部の岡田晴恵教授が6日、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜前8・00)に出演。新型コロナウイルスの感染をめぐり、東京都が「陽性率」を発表していないことについて言及した。
 「陽性率」は感染状況を知るうえで需要なもので、何人を検査して、そのうち何人が陽性だったかを示す数字。発表していない理由は、検査結果がリアルタイムで更新できないため。PCR検査には公的な医療機関によるものと、民間の医療機関によるものがあり、まず、それぞれの医療機関が検査結果を集計し、各地の保健所に報告する。これを保健所がとりまとめて都に報告するシステムになっているが、報告までに段階を踏んでいるためタイムラグが生じてしまう。また、都が公表している「検査実施件数」には、新規感染者を調べる検査に加え、1度感染した人が退院前に、陰性になっているかどうか確認するために受けるものも含まれている。つまり、新たな陽性率を知るための分母にはなっていないということになる。

 岡田教授は「陽性率のデータを出してくれっていうことはさんざん言ってきたわけですね。東京都の場合は、陽性率がものすごく高いんだと思うんですね」と指摘。その上で「陽性率がないと(感染状況の)評価ができない。この陽性率がないと、実効再生産数が合っているんですかっていう議論になります。ですから、これをちゃんとやっていただくと」とした。そして、「退院の基準の2回のPCR、患者さん多いですから、これがかなり圧迫しているんだろうと。厚生労働省の方も療養とかも14日間過ぎればっていう弾力的なものも出してきておりますので、そこを是正しながらちゃんと確定症でのPCR検査(新規の患者を見つけるための検査)をきちってやっていかないと、数が減っても分母がいくつですか分かりませんってことになりますと評価できないかなって思います」と話した。
【楽天】オススメアイテム