BS朝日 金曜夜8時のプロレス生中継 「子供たちにも見てもらいたい」
2020年06月30日 10:00
芸能
今年4月、昔からのプロレスファンにとってなじみ深い金曜夜8時枠で番組がスタート。これまでテレビ朝日「ワールドプロレスリング」で放送された試合を約1カ月遅れで、ノーカットで放送することを基本路線にしてきたが、「NEW JAPAN CUP」準決勝が7月3日の放送時間帯に行われることから生中継が決まった。
「4月に番組を始める前から『金曜8時に番組枠があれば、いつか生中継もできるのでは…』という思いがあった。今回、新日本プロレスとテレビ朝日の関係者のみなさんと話し合う中で実現した」と篠原氏は明かす。
生中継する大会はトーナメント形式で、準決勝の試合は現時点で未定。勝ち進んでいるオカダ・カズチカは「生中継という最高の環境で、たくさんの人にプロレスを見てもらいたい。金曜8時にカネの雨が降るぞー!」と得意のフレーズでアピール。高橋ヒロムも「ついに金曜8時の生中継!大きすぎる一歩だな。意地でも準決勝まで行って、勝ってゴールデンタイムに生の声を届けなきゃ」と意気込んでいる。
篠原氏は「全てのスポーツ中継に言えることだが、生中継が一番。視聴者のみなさんにドキドキしながら見ていただけることが大きい」と説明。あらためてプロレスの魅力について「私はよく社内会議で『人生に必要なことは全てプロレスから学んだ』と話している。負けて、くじけそうになっても、努力して、そこからはい上がって、また立ち向かっていく。ヒーローがいて、悪いヤツがいて、友情があって、裏切りがある。プロレスはいろんなことを教えてくれる」と指摘する。
新日本プロレスの試合は動画配信サービスなどでも生中継されているが、無料放送であれば、ふだんプロレスを見ない人たちもチャンネルを合わせる可能性がある。
篠原氏は「金曜夜のBS朝日は『ドラえもん』『クレヨンしんちゃん』からプロレスに続く編成になっている。昔は私も含め子供がプロレスを見ていて、土曜に学校に行くと『きのう、アントニオ猪木が…。タイガーマスクが…』という話をしていた。今の子供たちにもプロレスを見てもらいたいという思いがある」と話した。
34年ぶりの金曜夜8時の生中継。今回はとりあえず一夜限りの復活だが、プロレスの新たなムーブメントの第一歩となる。
◆牧 元一(まき・もとかず)1963年、東京生まれ。編集局デジタル編集部専門委員。芸能取材歴約30年。現在は主にテレビやラジオを担当。