羽生九段が太鼓判!!藤井七段の最年少タイトル獲得「不思議ではない」
2020年07月09日 05:30
芸能
特に棋聖戦第2局(6月28日)については「5筋の歩を保留していたのは結構斬新なアイデア。棋聖戦対策というより、序盤の作戦として通常から準備をしていたのかもしれません」と分析。木村一基王位(47)を下した王位戦第1局(7月2日)は「最後に歩一枚も余らずきれいに寄せきった。その寄せの構想が凄かったと思う」と絶賛した。
藤井は緊急事態宣言中に約50日間対局がなく、この間に「自分の将棋を改めて見つめ直した」と明かしている。羽生は「そこでいろいろな蓄積があったのでは」と話すが、2月18日に対戦した経験と比較し「あの時も序盤からかなり深く分析している。この1、2カ月で特別凄く違ってきたということでは多分ない」と解析した。
その上で藤井戴冠の可能性を「今の充実ぶりからすると、タイトルを獲っても不思議ではないでしょう」と明言。続けて「でも渡辺さんも木村さんもこれから必死に指すはずなので、注目しています」とタイトル保持者も簡単には譲らないとの見方を示し、柔らかな笑顔を見せた。
▽棋聖戦第1局VTR 先手の藤井が渡辺得意の矢倉に誘い込む大胆な仕掛け。渡辺が終盤、16回連続王手の大逆襲を見せるが、自王の不詰みを見切っていた藤井が逆王手で渡辺を157手の投了へ追い込み、タイトル戦最年少勝利記録(17歳10カ月20日)を打ち立てた。
▽第2局VTR 序盤の戦型は第1局に続いて両者とも矢倉の「相矢倉」。金銀銀3枚を最前線に並べる好戦的な形に展開し、正確無比にリードを広げわずか90手で初タイトルに王手をかけた。この対局で最も話題になったのは藤井の58手目3一銀。最強コンピューター将棋ソフト「水匠」が6億手を読んだ末に最善手となる異次元の手だったとして世間を驚かせた。
▽棋聖戦 将棋8タイトル戦の一つ。1962年創設、94年まで年2度開催。現在は1、2次予選を経て16人で決勝トーナメントを戦い、勝者が6~8月に保持者と1日制の5番勝負に臨む。決勝トーナメントと5番勝負の持ち時間は各4時間。