160の“金言” 志村けんさん死去後初関連本11日発売 加藤茶が前書き「志村がいた日々」
2020年08月07日 05:30
芸能
また、注目すべきはドリフで苦楽を共にした加藤茶(77)が寄せた前書き「志村がいた日々」だ。志村さんの死後、追悼番組の最後に“弔辞”を読んだが、短いものだった。同書には約3500文字・6ページにわたって思いをつづっている。
「志村けんの突然の死に驚き、戸惑い、そして僕は失った存在の大きさに茫然(ぼうぜん)とした」と回想。志村さんが残した言葉の中に、加藤に向けた「オレがこの道を歩んでこられたのは、あなたがいたから…」というものがあり、これを志村さんの死後に聞いたという加藤は「照れ屋でシャイな志村から、生前、一度たりとも、そんな心中を明かされたことはなかった。思わぬ志村の言葉に、僕の体は火照った。胸が熱い。やりきれなく熱い」とストレートな言葉で思いを表現。「僕も志村に伝えたい。“志村よ、おまえがいてくれて俺も良かった”」と応じている。
ほかに、志村さんの子供の頃や、最愛の母・和子さんとのショットなどプライベート写真も掲載。国民に愛された希代のコメディアンの功績と素顔が感じられる一冊は、ファンのバイブルとなりそうだ。
《計算された「お笑い論」も》160個の語録は、“らしさ”が満載。中学生の頃には「人を笑わせる仕事っていいなあ」とすでにお笑い以外の道は考えていなかったと明かす。ドリフ時代の思い出は、いかりや長介さん(04年死去、享年72)とのエピソードが多く、「オレにとってはオヤジと同じくらい怖い存在」とした。お笑い論も多く、「ここはクスクスと笑い、ここで大笑いと、台本を作る上で計算して笑いの場面をつくっている」と志村さんのこだわりも垣間見られる。