舘ひろし 渡さん死去にショックでコメント出せず 尊敬し背中追い続けた存在との別れ
2020年08月15日 05:30
芸能
初めて会った時のことを舘は強烈に覚えていた。「僕を見ると立ち上がり、“渡です”と頭を下げた。こんなことをしてくれた人はいない」。バイクチーム「クールス」で有名になり、まだ生意気だった頃だ。その瞬間に「この人について行く」と決め、83年に石原プロ入り。「あれにだまされちゃった」と冗談交じりに振り返ることもあったが、舘も相手が誰であろうと「舘です」と立ち上がってあいさつをする。渡さんから受け継いだものだ。
紳士的な印象が強い渡さんだが、豪快な一面もあった。撮影で泊まった宿泊施設にラーメンの屋台があるのを見た渡さんは「ひろし!あの屋台持ってこい」と指示。5階まで運ぼうとしたがエレベーターに入りきらず、ラーメンだけ届けたという。ある時は旅館で「焼き肉を食べたい」と注文。焼き肉店を呼んでその場で食べたため、部屋中に煙が充満。においが残ったため、部屋の壁紙などを総取り換えした。
自然災害が起きると誰よりも心を痛めた。日本全国で炊き出しを行い、ファンサービスで元気づけた。「大きくて優しい人」と舘が尊敬する思いは変わらない。これからも背中を追い続けていく。
▼寺尾聰(かつて石原プロに所属、「西部警察」などで共演)今は悲しくて残念で、言葉になりません。