杉山愛さん 大坂なおみの全仏棄権 「会見拒否で罰金はベストではない。柔軟に対応を」
2021年06月01日 08:53
芸能
会見拒否で罰金というシステムについて議論が巻き起こる中「テニス界にとっては、勝っても負けてもメディアのリクエストには応えなきゃいけないのが当たり前でしたので、それを拒否する自体は私の頭にはなかった。でも人によってはここまで苦痛を感じるんだと、個人差がすごくあると思いますので、個別にいろいろ考えていかなくてはいけないなと思わされた」とした上で「会見の場に出席した上で、答えなくてもいいのかなと。選手自身がごめんなさい、それについては答えたくありませんと気軽に言える記者会見になってもいいのかなと思うんです。すべてが答えたくない質問じゃない。メディアの力は大きいですし、メディア、選手、大会がすべてが良い関係性で盛り上げていった結果、テニスもここまで大きくなった。やり方なんですよね。ただ、(会見に)出なければ罰金、みたいな形は古い体勢なのかなと思います」と語った。
主催者側も柔軟な対応が必要だと述べ「グランドスラムは年々良くなっている。環境も、選手にとっても、賞金も上がって、会場も充実。ホスピタリティも良くなっています。今の選手は恵まれている。それがあるのはテレビ放映があったり、大会全体の収入も大きくつながっている。選手も大会側と話し合えば、必ず解決策は見つかると思います」とした。一方で「出ないなら罰金とかやらなければ失格、出場停止というのは、ベストな方法ではないなと思いました。大坂選手の気持ちが落ち着いた時、他に同意する選手がいたら、大会側とコミュニケーションをしっかりとっていくことは必要だと思います」と話した。
結果的に大坂が大会を棄権し「今回の騒動に目が向けられたり、望んでない方向にいってしまった。この中で精神状態も平常に保つのが難しかったのかなと思います」と述べた。
大坂自身の苦悩を今回の騒動で初めて把握したといい「こういう選手もいるんだと。私は選手の時、ここまでの苦痛は正直感じたことがなかった。流すものは流したり、本音と建て前じゃないけど、頭を整理して言うべきことを言ってた部分もあるんですけど、彼女のように正直でこまやかで繊細な選手がいるんだというのを受けると、選手によって対応していくことが求められると感じた」と話した。