冨田誠也四段 久保九段の扇子「精神力」で決勝進出 豊島竜王戦まであと1勝
2021年06月05日 16:11
芸能
「精神力」。尊敬する振り飛車党の第一人者・久保利明九段(45)が10年以上前、王将と棋王の2冠だった当時に作った扇子を長年愛用する。昨年9月、14勝4敗での四段昇段を決めた三段リーグ最終局でも使った、思い出の品。
「扇子を見て、久保先生ならどう指すか考えた。苦しい局面では見るようにしてます」。13日の決勝で勝てば、同じ関西本部に所属する豊島と非公式戦とはいえ、記念対局で盤を挟める。「練習将棋でも教わったことはない。公式戦だとなかなか当たる機会がないので」。タイトルホルダーの豊島は予選免除になる棋戦もあり、同じ関西所属同士でも対局できるチャンスが少なかった。
中継での自己紹介では「好きな棋士は久保先生、菅井(竜也)先生。でも自分は捌く将棋ではない。大山(康晴)先生や森安(秀光)先生のような打たれ強い棋風なので、粘り強い将棋を指したい」と語った。13日も、その「精神力」で2勝を目指す。