渡辺王将 藤井竜王の“奇襲”8六歩にうめいた、ファンはうなった 王将戦7番勝負開幕
2022年01月10日 05:30
芸能
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午後2時から対局場にほど近い大日本報徳社の講堂で始まった大盤解説会でも、この一手で終始話題が持ちきり。会場を訪れた愛知県在住の40代男性は「藤井竜王らしい一手が見られて、興奮しています」と声を弾ませ、勝負の行方を追った。
令和の頂上決戦を前に、ファンの間では昨年から静かな炎が燃え上がっていた。11月27日から12月24日まで募集が行われた大盤解説会には応募が殺到。第1日の部だけでも定員80人に対し385人。倍率は4倍を超えた。
リモートで進行する別会場の掛川グランドホテルでも、定員150人に対し176人がエントリーした。きょう第2日の解説会には、さらに申し込みが集中。定員は変わらないが、大日本報徳社に633人、掛川グランドホテルには242人。世紀の1勝目が目撃できる会場のボルテージは“限界突破”しそうだ。
天下分け目の大勝負初戦に加え、劇的な幕開けとなった第1日。来場した東京都在住の50代女性は「渡辺先生の大ファン。この世紀の一戦に立ち会えて感動です」と熱視線を送る。愛知県の50代夫婦は「ここに来られた上に、応援している藤井先生の色紙も抽選で当たった。一生分の運を使い果たしちゃったかも」と大喜びだった。
藤井の一手にうめき声を上げる場面もあった渡辺は「考えだしたらきりがなくなった」と振り返りつつ「封じ手次第」と2日目を見据えた。一方、公式戦は昨年12月2日の順位戦以来の藤井は「緊張感がありました」と、初の王将戦について語った。両雄が残したスリリングな感想。それは全国の将棋を愛する人たちにとっても同じで、忘れられない“熱い一日”となった。(小田切 葉月)