渡辺王将 初戦黒星も「内容悪くない」王将戦“大阪冬の陣”で反撃へ
2022年01月22日 05:30
芸能
今年度の名局賞候補として評価の高い掛川での開幕戦。均衡を保ったまま突入した両者1分将棋の最終盤、自王を逃す道を誤って投了に追い込まれた。記録上は1敗でも、中終盤は、むしろ史上最年少4冠に圧をかけ続ける時間帯が確実に存在した。第1日の昼食休憩前には藤井の革新的な一手▲8六歩を示されて1時間31分もの長考を強いられるなど、ペースをつかみきれない場面も垣間見られたが「こんな感じで戦いが進んでいくというイメージはつかめました。1日制とは違う。バランスをうまく取るのが大事ですから」と、むしろ手応えを感じたかのような口ぶりだ。
第2局は先手番。つまり戦型選択権は手中にしている。「戦い方としては第1局の流れを継続して、じっくりと取り組んでいきたい」――初戦を落とした側からのコメントとしては迫力に満ちている。新進気鋭の若武者に対峙(たいじ)する確固たる決意が、その視線からも熱く漂っていた。