さんま 11年ぶり石巻訪問で復興の街並みに感動「人の力は凄い」
2022年04月17日 05:30
芸能
今作は漁港の船に住む、訳あり母娘の肉子とキクコを描いたハートフルコメディー。さんまが西加奈子さんの同名小説にほれこみ、企画・プロデュース。西さんが小説を書いたきっかけが、震災前に石巻や女川町の漁港を訪れたこと。劇中では津波被害を受ける前の風景が描かれている。
さんまが最後に石巻を訪れたのは震災後の11年夏。フジテレビ「27時間テレビ」の企画だった。「高速道路で山を越えた時に、何にもなかった土地を見てショックだった。山のこっち側は普通に暮らしているのに、丘を越えたら何にもなかった」。衝撃とともに記憶に刻まれた。それから11年、車から見る景色は何もかも違っていた。「家やビルが建ち、お店もできた。人の力は凄い」としみじみ。石巻の人々の笑顔にも、心が安らいだ様子だった。
終了後は記者会見を開催。「こういう形はかなり久しぶり」と話して記者を見渡すと「“STAP細胞はあります”と言いたい気持ち」とボケるなど笑いを取りまくった。特に笑いが起きたのは、先月の米アカデミー賞の話題。授賞式でのハプニングに触れ「ウィル・スミスに殴られたかった。あれだけ話題になるなら殴られに行きます」と話し、今作がノミネートされなかったことを悔しがった。
今作は数々の映画賞を受賞するなど、国内外で高い評価を得た。さんまは「もう一本、渡辺監督とやりたい」と次回作を考えていることを明言。アニメ映画の製作に向けて原作を探している段階という。「今からやっても3年かかる。もう70歳ですよ」としながらも「こういう年にくると明石家さんまに負けたくないという境地。自分自身との闘い」と意気込んだ。