大山加奈さん うつ克服体験語る、医師の言葉・愛犬に感謝「今はすごく幸せ」
2022年04月23日 21:21
芸能
それでも「なんとかしがみついて(現役を)続けてきたという感じ」。睡眠導入剤を飲みながらプレーすることもあり、徐々に症状は悪化した。「電車に乗って『大山さんじゃない?』って声が聞こえただけで汗が止まらないし、座り込んでしまうみたいなことも何度もありました」と赤裸々に告白した。
自分の弱さを人に見せることは、勇気がいることだった。「五輪に行けるのはたった12名で、そこに生き残るためにみんな必死なので。チームメートには話はできなかった。本当に孤独になってしまった時期があったんです」。そんな状況に耐えられず、担当医師だけに相談した。「精神安定剤、抗うつ剤」を処方され、「自分はそう(うつ)なんだと知りましたね」
そんな彼女を救ったのは、医師の言葉だった。「大山さんのように悩んでいるアスリートはいっぱいいる、大山さんだけではないよ」と言われ、「自分は何でこんなに弱いんだろうって思っていたので、私だけじゃないんだなって、その言葉を聞いて心がちょっと楽になったんですね」とした。
また、柴犬「だいず」を飼い始めたことも大きかったそう。「愛犬を迎えてから、自分のことを絶対的に必要としてくれる存在が出来て。この子がいたら大丈夫かもって、そこからはお薬もやめられましたし、辛いこと苦しいことがあっても落ち込まなくなった」と語った。
2015年に一般男性との結婚を発表、昨年には双子の女児が誕生した。うつの際は「苦しくて辛くて、この先私の人生どうなるんだろうって思っていた」としつつ、「今はすごく幸せに毎日過ごしていますし」と穏やかな表情。「自分の経験を伝えることで、少しでも救われる人がいる。誰かの役に立てているというのがすごく幸せだなと思うので、経験してよかったなと思っています」と話していた。