吉永小百合 戦争を語り継ぐ 10~12日、千葉で映画祭 初日にトークショー
2022年08月01日 05:00
芸能
オープニングを飾るのが「あゝひめゆりの塔」(監督舛田利雄、1968年公開)で、10日午後1時からの上映の後に吉永が登壇する運び。原爆詩の朗読など核廃絶を訴えて手弁当で地道に活動を続けている吉永だが、第2次世界大戦で唯一地上戦が繰り広げられた沖縄にも特別な心情を抱いてきた。自ら企画した朗読CD「第二楽章」3部作の最終章として野坂昭如氏の戦争童話集「ウミガメと少年」をリリースしているのもその一例だ。今回は撮影時のエピソードや本土復帰50年の節目を迎えた沖縄への思いを語る。
10日は他に2002年に独立を果たした東ティモールの独立までの苦難の道のりを描いたドキュメンタリー「カンタ!ティモール」(2012年公開)が上映され、広田奈津子監督と同作品に胸打たれたという女優の斉藤とも子(61)がトークショーに登場する。
翌11日には3月14日に87歳で永眠した宝田明さんが出演した「ゴジラ」(監督本多猪四郎、1954年公開)と、ウクライナでロケが行われた「ひまわり」(監督ヴィットリオ・デ・シーカ、1970年公開)がラインアップされた。
水爆実験で眠りから覚めたゴジラ。国内外でゴジラ関連のイベントに積極的に参加し、また満州からの引き揚げ体験などを語ることで平和へのメッセージを発信し続けてきた宝田さん。娯楽映画研究家の佐藤利明氏が「俳優・宝田明を語る~ゴジラと歩んだ平和への道~」と題して講演する。最終日の12日には山本薩夫監督の「戦争と人間」3部作が、3月31日に死去した山本圭さん(享年81)を追悼する形で一挙上映。
当初は14日に特別企画としてウクライナ避難民を支援するチャリティー平和コンサートが開催予定だったが、新型コロナウイルス感染者の急増で中止になってしまったのはつくづく残念だ。