パリ五輪目指すBMX期待の15歳・小澤楓 中村輪夢とのレベル差痛感も諦めない
2022年10月01日 10:00
芸能
密着を開始した小学6年生時はBMXの競技に対して純粋に楽しんでいた楓。それから3年。現在は15歳の中学3年生となり、BMXとの向き合いに迷いが生まれていた。スタッフからの「いまBMX楽しめてる?」という質問に「練習は。大会は楽しいとかじゃないけど」。BMXの位置付けも「遊びではないけど。まず趣味じゃない。仕事でもないけど、仕事じゃないけど遊びでもない。基本的に頑張るもの」と純粋に楽しめなくなっていた。
昨年から後援会も発足するなど、日を追うごとに周囲の期待は高まっている。だが、父から「次の(大会で)新技は出せるの?」と聞かれると「無理や、さすがに。予選落ちはしたくない」と重圧を感じていた。「求められる結果」と「楽しみたい気持ち」、その狭間で揺れる悩みを抱えていた。
今年から大人のクラスに参戦している楓が見据えていたのは国内最高峰の舞台「全日本選手権」。残り2週間となった練習中にある選手の出場を気にした。それは史上最年少でW杯年間優勝に輝き、世界大会を5度制した日本のエース・中村輪夢。初対決は5月の全国大会。そこでは大差をつけられての準優勝だった。
中村とのレベルの差に「離れすぎてる。(地球と)太陽くらい」と痛感しているが「(差を)縮めたい。とりあえず全部決まれば上位に行けるっていうふうで技もやるし、だから決めるしかない」と戦う覚悟を示した。差を縮めるカギは競技時間1分の間に難度の高い大技を連続させること。成功のため連日、本番を想定した走りを繰り返した。そして迎えた「全日本選手権」本番。果たして結果はいかに。