【芸人イチオシ】“バキバキ”でネットの笑いものからコントで日の当たる場所へ「春とヒコーキ」
2022年11月05日 09:30
芸能
“バキバキ”というフレーズを武器にネットで頭角を現しているコンビがある。2017年結成の、ネットで有名なパワーワード「バキバキ童貞」を生み出したぐんぴぃ（32）と相方の土岡哲朗（30）からなる「春とヒコーキ」だ。
コンビの「イチオシ」は20年11月に立ち上げたYouTubeチャンネル「バキバキDT【バキ童】」。11月5日時点で登録者数は30万人、総再生回数は1億3000万回を超える。ちょっぴりセクシーな企画や、ネットでバズった人をゲストに迎えたトークなどで話題を呼んでいる。
19年、ぐんぴぃは偶然か必然か、ある街頭インタビューを受けた。
リポーター「日本は世界と比べて童貞率処女率が高いという結果を東京大学が出してきてるんですけど…」
ぐんぴぃ「誠に遺憾です、残念です」
リポーター「ご自身は」
ぐんぴぃ「（カメラ目線で）バキバキ童貞です」
この映像や画像がネットで瞬く間に拡散。ぐんぴぃの顔と強烈なワードがネットで定着していった。
バズったことを逆手にチャンネル開設の打診がマネージャーからあった。ぐんぴぃは「絶対嫌だった。もともと爆笑問題さんなどにあこがれ、ネタがやりたく芸人になった。恥ずかしかったし、当初は怒ってた」。
それがいざ開設すると大当たり。ネットで「あのインタビューの人じゃん！」などと大反響を呼んだ。
チャンネルでは屈辱を受けたインタビューの再現や、ブックオフの店長時代に前年比売り上げ全店舗1位（142％）を達成したエピソードトークなどで好評を博し、“バキ童”とは対極に位置するような女性たちともコラボ。普通の芸人人生では味わえない激レア体験に「あのインタビュー、今では愛しさと憎しみが半々」とニンマリだ。
実は大バズりしているYouTube活動にかけているカロリーは1割。残りの9割はコントに捧げている。
ネタ作りの司令塔は土岡で、インパクトのあるぐんぴぃのキャラを「さえなさが光り輝く」と表現し、それを引き出す。「結婚式に誓いのキス見るのを目当てに行く男」「にわか雨で歯磨きをするおじさん」といった奇怪な設定を次々と生み出している。
大学時代に落語全国大会で全国2位に輝いた実績もある奇才・土岡のルーツは、友達のいない青春時代やニートを経験した暗い過去にある。ニート期には部屋の壁をただ睨んでいたこともあり「日陰思考」が育まれてきた。だからこそ鬱屈（うっくつ）とした常人離れしたネタが降ってくる。
コントの実力を磨くため月に15～20本のライブをこなし、先輩たちの背中からも学ぶ。事務所の先輩で「ダメよ～ダメダメ」のフレーズで一世を風靡（ふうび）した「日本エレキテル連合」の特徴的な白塗りメイクを間近で見て、設定へのこだわりや小道具の重要性を痛感。
「2人とも落語研究会出身だからか、これまでしゃべり偏重だった」（土岡）という構成から、BGM挿入によるテンポの変化や、顔へのシワの描き込みなどにも挑戦し、演出の幅を広げている。
目標でもある地上波のテレビ出演については現在、ぐんぴぃの“バキバキ”キャラでは稀にあるが「コンプライアンスの壁などもあり、難しさがある」（ぐんぴぃ）と結果が出ず。「YouTube→テレビ」ルートは険しく、マネジャーからは「フワちゃんにはなれないわ」とのレッテルを貼られている。
“清潔感ある”真っ当な芸人として日の目を見るには、賞レースを勝ち抜くしかない。キングオブコントでは今年初めて準々決勝まで到達。ネットで地盤を固めつつある中、少しずつ“ネット弁慶”からの卒業へと前進中。
一度のインタビューで人生を翻弄（ほんろう）されネットの笑いものになったぐんぴぃ。「誠に遺憾です」「バキバキ…」発言から3年、今では笑わせる側に。そんなぐんぴぃを日陰育ちの奇才・土岡が操り、コントで一皮剥けることができるか。芸人としての“思春期”をバキバキに駆け抜けるコンビ。日の当たる場所でのブレークが今から「誠に楽しみです」。
○…コントの実力は早くから「変なコントをやる面白いコンビがいる」と芸人間で評価されていた。20年には、三四郎やEXITなどが売れるきっかけにもなったテレビ東京「ゴッドタン」の芸人投票により上位の芸人が紹介されるコーナー「この若手知ってんのか！？」の「とにかくヤバい芸人」部門で3位にランクインした。
○…2人ともトーク力に定評があり、お笑いラジオアプリ「GERA」でレギュラー番組「春とヒコーキのグピ☆グパ☆グポ」を担当している。
◇春とヒコーキ 2017年結成。18年にK―PRO主催の芸歴5年目以下の大会「THE VERY BEST OF FIVE」優勝。
◇ぐんぴぃ 1990年（平2）3月31日生まれ、福岡県出身の32歳。青学卒。趣味はサンリオ、ラーメン二郎巡り。バキバキ童貞。
◇土岡 哲朗（つちおか・てつろう） 1992年（平4）2月21日生まれ、栃木県出身の30歳。青学卒。趣味は映画・アニメ鑑賞。ニート歴3年。
19年、ぐんぴぃは偶然か必然か、ある街頭インタビューを受けた。
リポーター「日本は世界と比べて童貞率処女率が高いという結果を東京大学が出してきてるんですけど…」
ぐんぴぃ「誠に遺憾です、残念です」
リポーター「ご自身は」
ぐんぴぃ「（カメラ目線で）バキバキ童貞です」
この映像や画像がネットで瞬く間に拡散。ぐんぴぃの顔と強烈なワードがネットで定着していった。
バズったことを逆手にチャンネル開設の打診がマネージャーからあった。ぐんぴぃは「絶対嫌だった。もともと爆笑問題さんなどにあこがれ、ネタがやりたく芸人になった。恥ずかしかったし、当初は怒ってた」。
それがいざ開設すると大当たり。ネットで「あのインタビューの人じゃん！」などと大反響を呼んだ。
チャンネルでは屈辱を受けたインタビューの再現や、ブックオフの店長時代に前年比売り上げ全店舗1位（142％）を達成したエピソードトークなどで好評を博し、“バキ童”とは対極に位置するような女性たちともコラボ。普通の芸人人生では味わえない激レア体験に「あのインタビュー、今では愛しさと憎しみが半々」とニンマリだ。
実は大バズりしているYouTube活動にかけているカロリーは1割。残りの9割はコントに捧げている。
ネタ作りの司令塔は土岡で、インパクトのあるぐんぴぃのキャラを「さえなさが光り輝く」と表現し、それを引き出す。「結婚式に誓いのキス見るのを目当てに行く男」「にわか雨で歯磨きをするおじさん」といった奇怪な設定を次々と生み出している。
大学時代に落語全国大会で全国2位に輝いた実績もある奇才・土岡のルーツは、友達のいない青春時代やニートを経験した暗い過去にある。ニート期には部屋の壁をただ睨んでいたこともあり「日陰思考」が育まれてきた。だからこそ鬱屈（うっくつ）とした常人離れしたネタが降ってくる。
コントの実力を磨くため月に15～20本のライブをこなし、先輩たちの背中からも学ぶ。事務所の先輩で「ダメよ～ダメダメ」のフレーズで一世を風靡（ふうび）した「日本エレキテル連合」の特徴的な白塗りメイクを間近で見て、設定へのこだわりや小道具の重要性を痛感。
「2人とも落語研究会出身だからか、これまでしゃべり偏重だった」（土岡）という構成から、BGM挿入によるテンポの変化や、顔へのシワの描き込みなどにも挑戦し、演出の幅を広げている。
目標でもある地上波のテレビ出演については現在、ぐんぴぃの“バキバキ”キャラでは稀にあるが「コンプライアンスの壁などもあり、難しさがある」（ぐんぴぃ）と結果が出ず。「YouTube→テレビ」ルートは険しく、マネジャーからは「フワちゃんにはなれないわ」とのレッテルを貼られている。
“清潔感ある”真っ当な芸人として日の目を見るには、賞レースを勝ち抜くしかない。キングオブコントでは今年初めて準々決勝まで到達。ネットで地盤を固めつつある中、少しずつ“ネット弁慶”からの卒業へと前進中。
一度のインタビューで人生を翻弄（ほんろう）されネットの笑いものになったぐんぴぃ。「誠に遺憾です」「バキバキ…」発言から3年、今では笑わせる側に。そんなぐんぴぃを日陰育ちの奇才・土岡が操り、コントで一皮剥けることができるか。芸人としての“思春期”をバキバキに駆け抜けるコンビ。日の当たる場所でのブレークが今から「誠に楽しみです」。
○…コントの実力は早くから「変なコントをやる面白いコンビがいる」と芸人間で評価されていた。20年には、三四郎やEXITなどが売れるきっかけにもなったテレビ東京「ゴッドタン」の芸人投票により上位の芸人が紹介されるコーナー「この若手知ってんのか！？」の「とにかくヤバい芸人」部門で3位にランクインした。
○…2人ともトーク力に定評があり、お笑いラジオアプリ「GERA」でレギュラー番組「春とヒコーキのグピ☆グパ☆グポ」を担当している。
◇春とヒコーキ 2017年結成。18年にK―PRO主催の芸歴5年目以下の大会「THE VERY BEST OF FIVE」優勝。
◇ぐんぴぃ 1990年（平2）3月31日生まれ、福岡県出身の32歳。青学卒。趣味はサンリオ、ラーメン二郎巡り。バキバキ童貞。
◇土岡 哲朗（つちおか・てつろう） 1992年（平4）2月21日生まれ、栃木県出身の30歳。青学卒。趣味は映画・アニメ鑑賞。ニート歴3年。
