テレ朝レジェンド2時間ドラマに幕 「終着駅シリーズ」「西村京太郎トラベルミステリー」12月終了で
2022年11月21日 05:00
芸能
79年スタートの「西村…」は旅情あふれる映像を背景に、時刻表や鉄道にまつわるトリックを解明。73作目が最後となる。00年から主人公・十津川警部を務める高橋は「旅、鉄道、そして事件…日本人が好きな要素が網羅された2時間ドラマの原点のような作品」と話し、相棒・亀井刑事役の高田も「歴史ある作品に参加できて光栄」とした。
なぜ両シリーズが終了するのか。昨今のテレビ事情として、リアルタイムより見逃し配信が主流。倍速再生などの視聴スタイルが増えている。さらにテレビ離れが進む若者向けのコンテンツの制作に注力。放送関係者によると「骨太な2時間ドラマは放送時間や題材を含めて配信には向かない。ロケも多いし制作費も高いので、そこも要因の一つではないか」と語った。
ついにファイナルを迎える2作品。「西村…」ではシリーズ史上初めて、十津川警部が拳銃を抜くシーンもある。高橋は「人間の善と悪の両面が丁寧に描写されたドラマになっています!」と呼びかけている。
≪岡江久美子さんと悲しい別れも≫長きにわたって放送されてきた中で、悲しい別れもあった。「終着駅…」で97年から牛尾の妻を演じた女優岡江久美子さん(享年63)は、20年4月に新型コロナウイルスによる肺炎のため死去。片岡は「岡江さんには“あなたと一緒に終えることができました”と報告したい」としのんだ。「西村…」では、今年3月に原作者の西村京太郎さん(享年91)が肝臓がんのため亡くなった。高橋は「先生が書き続けてくださったおかげで、73作まで重ねることができました」と感謝した。