野田佳彦元首相、今も駅前でビラ配り 原点は“経営の神様”の一言「人が集まるところで皿回しやったら」

2023年01月29日 16:21

芸能

 立憲民主党の野田佳彦元首相(65)が29日、ABEMA「ABEMA的ニュースショー」(日曜正午)にゲストで生出演し、35年間、続けている活動について語った。
 番組では、野田氏に密着した様子を紹介。午前6時に千葉県習志野市のJR津田沼駅で、野田氏は1人で通勤客などへビラ配りを行っていた。ビラは国政の動きや自分の考え方などが書かれた“瓦版”的なもので、3時間ほどかけて配った。配り終えた野田氏は、「葛藤ですよ。つらいなと思っていつも立っています」と本音を口にした。

 ジャーナリストになる夢を持っていたが、松下電器(現パナソニック)創業者で、“経営の神様”とうたわれた松下幸之助さんが立ち上げた松下政経塾に興味を抱き入塾。当時は「地盤はない、後援会はない、看板はない、知名度はない、カバン(資金力)はない、金はないとか。“三バン”はない」という状況ながら、「若い人が政治参加しないといけないと思って、チャレンジしたんです」と、千葉県議選に挑戦したという。

 ある日、公民館に聴衆を集め、演説を行うことに。「座布団いっぱい用意していたんですけど、1人しか来なかったんですよ、お客さんが。1対1で。今日(スタジオ)はこんなにいるからうれしいですけど、大きな集会場で1対1。マンツーマン、家庭教師じゃないですけどね、それが最初だったんです」。まさかのスタートに、MCの千原ジュニアは「後の総理大臣の一番最初は1対1やったんですか?」と驚きを隠せない様子だった。

 そんな状況で助言をくれたのが、松下さんだったという。「県議選、船橋の場合でも2万票くらい必要なんですよ。聴衆1人じゃ勝てないなと思った時に、松下さんにご相談したら、“人が集まるところで皿回しやったら止まるじゃないか”と。じゃあ、と街頭に立とうということになりました。毎朝毎朝立って」。当初は100~200部ほどしか手に取ってもらえなかったが、今では2000~3000部はける時もあるという。「続けていると、確実に愛読者は増えている。浮動票というんですね、この街頭活動の狙いは。それが“不動”の票になっていくんです」と手応えを口にした。

 もちろん、いい時ばかりではないという。「逆風の時はビラはけが悪くなるし、ば声も浴びますけど、それでも続けていることが逆に信頼につながると思う」と、信念を明かしていた。
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