坂東玉三郎が主人公 映画「書かれた顔 4Kレストア版」3月11日から順次全国公開

2023年02月06日 19:30

芸能

坂東玉三郎が主人公 映画「書かれた顔 4Kレストア版」3月11日から順次全国公開
「書かれた顔 4Kレストア版」の一場面(C)1995 T&C FILM AG / EURO SPACE Photo By 提供写真
 退廃的な映像美でコアなファンを持つスイスの故ダニエル・シュミット監督が歌舞伎俳優の坂東玉三郎(72)を主人公に1995年に発表した映画「書かれた顔 4Kレストア版」が3月11日からの東京・ユーロスペースはじめ順次全国公開されることが決まった。
 「鷺娘」「積恋雪関扉」などの舞台映像や、芸者に扮した玉三郎を2人の男が奪い合う挿話「黄昏芸者情話」を通して、濃厚な美の世界へと誘う異色作。女優の杉村春子や日本舞踊の武原はん、舞踏家の大野一雄、日本最高齢の芸者・蔦清小松朝じ(つたきよこまつ・あさじ)らの談話、貴重な姿も収められている。

 95年のロカルノ国際映画祭で上映された作品は27年の時を経て、4Kレストア版が昨年の同映画祭で上映されて評判を呼んだ。公開当時、シュミット監督は「この映画はドキュメンタリーではありません。フィクションです。わたしは坂東玉三郎という奇跡を何度も目のあたりにしてきました。けれど、わたしはその謎を、その秘密を、解き明かそうとは思いません。この作品は、その坂東玉三郎という秘密とともに作った映画であり、日本という秘密とともに作った映画なのです」とコメントを残している。

 女形という得意な存在を通して、ジェンダー、生と死、そしてフィクションとドキュメンタリーの境界線上に、虚構としての日本の伝統的女性像を浮かびあがらせた伝説の一編。話題必至だ。
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