約8分間遺影見つめ…鶴瓶 弔辞で笑瓶さんに感謝「お前のおかげで師匠になれた」
2023年02月28日 05:12
芸能
参列した関係者によると、鶴瓶は弔辞をしたためた紙などを手にしていなかったという。トレードマークの黄色縁眼鏡をかけてほほ笑む笑瓶さんの遺影を見つめて約8分間。脳裏に浮かぶ生の言葉が、そのまま口から出るような語り口だったという。
「密葬にするというんで“どこですんねん?”と聞いたら“築地本願寺です”と。そんな密葬あるか」。時には笑いを誘うような場面もあった。笑瓶さんが弟子になった当時や、太田プロダクション入りし東京進出した経緯などを回想。悲しくないはずはない。だが、そう感じさせないような落ち着いた口調だったという。
鶴瓶が愛弟子と最後の対面を果たしたのは22日。笑瓶さんはECMO(エクモ)を外しており既に心臓は止まっていたが、握った手はまだ温かかった。「初めて肉親になれた気がしました」。5歳差の師弟関係。時に「親友」と呼べる間柄だった2人が“家族”を意識した瞬間だった。「よう俺の所に弟子に来てくれた」「お前のおかげで師匠になれた」。こみ上げる感情を笑瓶さんに伝え、参列者たちも涙をこらえながら鶴瓶の声に耳を傾けた。
到着から約1時間後、鶴瓶は出棺を見ることなく斎場を後にした。報道陣に一礼し背中を丸めて自動車に乗り込んだ。
笑瓶さんは、午後2時過ぎに青空の下で出棺。棺を霊きゅう車に運んだのは鶴瓶の弟子たち。親交のあったタレントや一般の参列者たちが手を合わせる中、最後まで皆に愛されながら静かに天国へと旅立った。