元石原プロの俳優が新たな挑戦 コロナ禍で出産した妻の表情が後押し「1年かけてやっと…」
2023年03月14日 12:30
芸能
「妻が去年の4月に出産した後、すごくたおやかな表情になった。コロナで大変な出産だったんですけど、子育てをしている姿がいい雰囲気になったなあと思って。子供が小さくて大変ではあるけれど、いつか、一からやりたいと思っていたプロデュースを今やりたいってなりました」
楊原とは2006年のテレビ朝日ドラマ「下北サンデーズ」で知り合い、14年9月に結婚。20年5月に第1子となる男児、22年4月に第2子となる女児が誕生している。
「1年前ぐらい前、キャストも台本も何も決まっていなかったけれど、劇場に料金を支払って場所だけ押さえました。予約してしまえば、そこをめがけて準備してやっていけると思って…」
その後は自身の人脈を生かし、スタッフを集め、出演者も俳優や女優のマネジャーに自ら電話して決めていった。演出の秋山氏はテレビ朝日の元社員。「特命係長・只野仁」や「都市伝説の女」「特命探偵」などを演出。18年に退社後は昨年5月公開の映画「20歳のソウル」の監督などを務めた人物。金児がデビューのころから20年来の知り合いだ。
金児は「秋山さんは“舞台をやったことがないけどいいの?”っておっしゃっていましたが、頼みこみました。そうした中で“楽しいことをやらないと時代に置いて行かれる”ってお話もされていて、ステキだなと思いました。本来映像の監督の秋山さんがどんな舞台を作るのか、本番で何が飛び出すのか、僕も分からないんです」と期待を口にする。ストーリーは構想から約1年かけ、秋山氏と脚本の居村氏と僕の3人で話し合って練り上げた。出演者については「この役にはこの人」という俳優、女優のマネジャーに自ら電話して許諾を得た。「理想の人が集まりました。舞台上で役者さんが輝いて、お客さんがキラキラしているなあって思ってくれればいい。きれいごとだけど、きれいごとを成立させようというこだわりもあります」
ただ、プロデュース業は想像以上に大変で1年で6キロやせた。「マネジャーさんへの電話はもちろん、稽古の場所を押さえたり、いろんな人に頭を下げたり、お金を計算をしたり…。この1年、僕が日本で一番土下座マークを使ったと思います。モノづくりって楽しいだけじゃなくて、戦ったり、譲ったりして、いろんなことでやっていくというのがすごく勉強になりました。分からないことばかりで進みが遅かったけれど、周りの人たちに本当に助けてもらいました」
この期間中、テレビ朝日の連続ドラマ「警視庁アウトサイダー」、公演「嵐を呼ぶ男 ~裕次郎トリビュートライブ~」、ほかのドラマ撮影など俳優としての仕事もあったが、“二刀流”をやり遂げて初プロデュース作品のお披露目まであと少し。
「舞台は客席の皆さんがそろって成立するので、参加する気持ちで見に来ていただけたらうれしいです。くだらないことばかりのくだらないセリフを役者が長々と言っています。見た後には何も残りませんが(笑い)、楽しかったといってもらえる作品になっていると思います。損はさせません」とPR。楊原も「私もこういう作品をお客さんとして客席で見たいと思っています」と笑顔で語った。
公演は19日まで同所で。