真剣佑　凱旋プレミア　ハリウッド初主演作「日本映画界にとっても大きな一歩に」　逆輸入「聖闘士星矢」

　日本の人気漫画をハリウッドで実写化した日米合作映画「聖闘士星矢　The　Beginning」（28日公開）のジャパンプレミアが18日、東京都文京区の東京ドームシティホールで開かれた。主人公の星矢を演じた新田真剣佑（26）は、ハリウッドでの初主演作をひっさげての母国凱旋。「凄いと言っていただける作品が出来上がった」と胸を張った。 　新田は1月に一般女性との結婚を発表して以来、初の公の場。左手薬指には結婚指輪がキラリと光っていた。主演俳優として最後に登場しステージの中央へ。「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズの英俳優ショーン・ビーン（64）、「X―MEN」シリーズのオランダの女優ファムケ・ヤンセン（58）ら、共演したグローバルなスターと堂々と並んだ。レッドカーペットでは「マッケン！」と叫ぶ女性たちと笑顔で写真撮影に応じた。

　漫画家・車田正美氏の「聖闘士星矢」は、コミック累計発行部数5000万部超を誇り、86年から放送されたテレビアニメは多くの少年をとりこにした。海外でも高い人気を誇っている。

　新田はメインキャストで唯一の日本人。オーディションで役を勝ち取り、2021年にハンガリーとクロアチアで行われた撮影に参加した。プレッシャーはあったが「いろんな現場で学んだことを全て出し切って、良い芝居ができたらと思いながら挑戦しました」と振り返った。劇中では上半身裸の場面もあり「世界中の皆さんに見られるので恥ずかしくない体に仕上げたつもり」と自信をのぞかせた。

　「始まり（Beginning）」のタイトル通り、シリーズ化の構想も練られている。トメック・バギンスキー監督は「この冒険が続けば。ぜひまた真剣佑さんと組みたい」と熱望。新田は「本当に光栄です。この作品は日本の映画界にとっても大きな第一歩になる」と力を込めた。

　≪「君の名は。」の実写映画準備中≫日本発のコンテンツで、ハリウッドで製作準備が進む作品はほかにもある。新海誠監督（50）のアニメ映画「君の名は。」は、17年にJ・J・エイブラムス氏のプロデュースによる実写映画化が発表された。その後、監督の決定と降板が繰り返され、現在は3人目となるメキシコ人のカルロス・ロペス・エストラーダ監督による脚本のリライトが行われている。手塚治虫の「鉄腕アトム」は、ワーナー・ブラザースとオーストラリアの製作会社アニマル・ロジックがリメーク権を所有している。ハリウッド版「ゴジラ」は、モンスターバース・シリーズの第5弾となる「ゴジラVSコング」の続編が昨年末で撮影を終え、来年公開予定。