橋本大輝“けがの功名”で進化「良いことだらけ」全日本総合3連覇へ「自分貫く」

　体操全日本個人総合選手権の前日練習が19日、東京体育館で行われた。東京五輪2冠の橋本大輝（21＝順大）が取材に応じ、「自分の演技をやっていけば結果はついてくる。自分を貫きたい」と意気込んだ。 　今年1月に痛めていた腰痛が疲労骨折だと判明。2カ月ほどあまり練習できず「痛い動きは全部カットした」。痛みの出る床運動と跳馬の再開は3月下旬だったという。それでも「出ない選択肢はなかった」と今大会に向けて調整してきた。

　回復期間は大学の教育実習と重なり「うまく休みながらできた」と振り返る。「（痛みの出ない）あん馬の完成度だけ徐々に上がっている。ポジティブに考えて良かった。つり輪の力技が強くなったのも腰の影響。良いことだらけだった」とけがの功名を明かした。

　今大会は全体的にDスコア（演技価値点）を下げるが、鉄棒ではカッシーナとコールマンの離れ技をつなげて、Dスコアを上げた構成で挑む予定という。

　今大会は9月末からの世界選手権（ベルギー・アントワープ）の代表選考を兼ねて争われる。男子は21日に予選、23日に決勝。橋本は昨年世界選手権の個人総合を制した橋本は既に代表に内定している。