藤井王将が最年少名人&7冠に“W王手”!渡辺名人下し快挙へ「いい状態で臨めれば」

2023年05月22日 18:02

芸能

藤井王将が最年少名人&7冠に“W王手”!渡辺名人下し快挙へ「いい状態で臨めれば」
渡辺明名人(左)、藤井聡太王将(右)が待つ中、封じ手を開封する立会人の深浦康市九段(日本将棋連盟提供) Photo By 提供写真
 渡辺明名人(39)が挑戦者に藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋王、棋聖を含む6冠=を迎える第81期名人戦(毎日新聞社、朝日新聞社主催)7番勝負第4局は22日、福岡県飯塚市の麻生大浦荘で2日目が指し継がれ、先手藤井が69手で勝利した。3勝1敗とした終局後、「こちらが受ける展開が続いた。勝ちを見通せるところまでいかなかった」と藤井は振り返り、第5局へ向け「スコアのことは意識せず、いい状態で臨めれば」と語った。
 2つの最年少記録にまた王手をかけた。従来の最年少名人記録は83年、谷川浩司17世名人(61)が打ち立てた21歳2カ月。名人初挑戦にして記録更新ラストチャンスでもある藤井が第5局で奪取すると、20歳10カ月で4カ月縮める。7冠は過去1度、96年に羽生善治九段(52)が全タイトル(現在は全8冠)を独占した。当時25歳4カ月で、藤井が第5局で達成すれば4年6カ月短縮する。

 加えてタイトル獲得期数も量産態勢に。中5日の28日、2勝1敗で防衛へ王手をかける叡王戦第4局が岩手県宮古市である。そして名人戦第5局。現在の13期は連盟会長の佐藤康光九段(52)と7位で並び、2期を積み増せば単独7位の15期となる。

 第1局から一貫する相居飛車の力戦型シリーズ。戦前まで藤井の18勝4敗という対戦成績が示すように、角換わりや相掛かりの最新型では分が悪いとみた渡辺が、序盤から前例を離れた読み比べに活路を求め、藤井も応じた。第4局も渡辺の雁木(がんぎ)を25手目、3筋の歩を突き出しての急戦から突破した。

 第5局の舞台は長野県高山村にある藤井荘。上信越高原国立公園の山田温泉にある老舗旅館で、森鴎外や与謝野鉄幹と晶子、菊池寛らの文人が通ったという。まるで図ったかのような舞台装置が整った。

この記事のフォト

【楽天】オススメアイテム