坂東玉三郎 歌舞伎の本興行から距離置く意向 「体力的に難しい」猿之助問題に揺れる松竹また打撃
2023年06月06日 05:00
芸能
この発言に、頭を抱えるのは歌舞伎の本興行を取り仕切る松竹だ。一、二を争う集客力を持つ猿之助が今回の事態で舞台に立てない中で、多くのファンを抱える玉三郎まで離れれば、歌舞伎界が興行的に厳しい状況に陥るのは必至。加えて同じく看板俳優の尾上菊五郎(80)や松本白鸚(80)も本調子と言えず、大役を務めることが難しい状態が続いている。「今後、どのように劇場を埋めればよいのか…」と頭を抱える関係者もいる。歌舞伎界はさらなるピンチに追い込まれることになる。
会見後、本紙記者らに猿之助の件についての考えを聞かれた玉三郎は、立ち止まって何かを語ろうとする様子を見せた。ただ、そのままスタッフに促される形で会場を後にし、何も話すことはなかった。
≪小規模ホールならではの魅力語る≫今回の公演は「PREMIUM SHOW」と題し、9月2~10日に口上と衣装解説、同12~24日にコンサートを行う。現在は選曲の真っ最中で「小さな空間だからこそひっそりと歌えるボサノバのようなナンバーを考えています」と構想を明かした。会場は100席限りの小規模ホール。「この年齢になると、近くから見られてしまうことがデメリット」と語り笑いを誘いつつ、「お客さまとの距離が近いからこそ、ある種の即興性が生まれるのではないか」と期待を口にした。