玉川徹氏 神宮外苑再開発、伐採→植樹に「100年ごとに新しく生えればいいという場所じゃない」

2023年06月30日 10:37

芸能

玉川徹氏 神宮外苑再開発、伐採→植樹に「100年ごとに新しく生えればいいという場所じゃない」
東京・六本木のテレビ朝日 Photo By スポニチ
 テレビ朝日の玉川徹氏が30日、同局「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜前8・00)に出演。国立競技場などのスポーツ施設が集まる東京・明治神宮外苑で計画されている再開発事業について言及した。
 再開発を巡り、周辺住民ら約60人が東京都に事業の施行認可の取り消しなどを求めた訴訟の第1回口頭弁論が29日、東京地裁であり、原告で米国人コンサルタントのロッシェル・カップさん(59)は「都は再開発を強引に進めてきた。大きな疑問と怒りを覚える」と意見陳述した。都側は訴えを退けるよう求めた。再開発を巡っては音楽家の坂本龍一さんが3月の死去直前に東京都の小池百合子知事に事業見直しを求める手紙を送るなど、多くの著名人も反対を表明。事業者側は理解を得るための住民説明会を開く意向を示している。

 再開発計画では、老朽化した神宮球場や秩父宮ラグビー場を解体して場所を入れ替え、商業施設の入る2棟の高層ビルを建設。植樹することで木の本数は増えるとしており、2036年の完成を見込み、都が今年2月に施行を認可した。訴状によると、事業者が都の審議会に提出した環境影響評価(アセスメント)書は、伐採する樹木の数を、低木を含めずに申請するなど不十分な内容だと主張。認可の前提事実に誤認があり、裁量の逸脱だとしている。

 玉川氏は「東京にふさわしい緑、森って何だろうと考えた時に、森って植生の最終形態なんですね。気候ごとに全部違う。寒い所だと針葉樹、東北北部だと落葉の広葉樹、東京は常緑の広葉樹が最終形。明治神宮が100年前に神宮の森をつくる時に、最終形を目指してつくっていくという思想の下につくり始めた」と指摘。「最初は松のように太陽の光が多く必要なものを植えて、それが林になると下に光が届かなくなる。そうすると陰樹という光がなくても生えてくるような森が最終形で、東京の場合はそれが照葉樹なんです。その木が倒れると、そこに落葉樹が生えたりというのが最終形なんです。明治神宮は100年前からそれを目指してやっている」と説明した。その上で「それは外苑であっても同じ思いでつくられている。未来永劫守ってほしいという思いで最初からつくられたということなので。別に100年たって切ったって、また生えてくるんだからいいでしょってそういう思いでつくられている場所じゃないんです。そういう思想を小池都知事とかどういうふうに考えてるだろうなと。緑は切って100年ごとに新しく生えればいいという思想の場所ではない」と自身の考えを述べた。
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