市川猿之助容疑者代役で評価 宙乗り初披露も成功 市川中車こと香川照之の映像復帰へ、最後の壁は?
2023年07月09日 08:15
芸能
ワイドショーデスク 一連の事件が歌舞伎界に与えた影響は甚大だった。発生から2カ月余り。猿之助容疑者の抜けた穴は大きく、澤瀉(おもだか)屋一門が総出で、この難局を乗り越えようとしている。3日に初日を迎えた歌舞伎座では、いとこの中車が代役で主演を務めた。
リポーター 自身にとっても一番大きな役で、人生初の宙乗りもこなした。観客の評価も上々だった。
週刊誌記者 幕が開いてすぐは緊張も見られたが、次第に“らしさ”を発揮していた。父親に切腹を迫るシーンもあり、猿之助容疑者の事件も連想してしまう場面だったが、持ち前の滑稽味のある演技で深刻にならないようにしていた。
本紙デスク 作品は父の市川猿翁が1984年、163年ぶりに復活させた演目。忠臣蔵のパロディーで、物語は口上人形のナレーションから始まる。明かされてはいないが、実はその声を担当していたのが中車の息子の市川團子なんだ。まさに澤瀉屋全員でエース不在の危機を乗り越えている。
リポーター 松竹の会長も期待を寄せていたけれど、今後は中車が一門を引っ張っていくことになるんだろうか?
本紙デスク 6、7月と歌舞伎座で主演を務めたことで、中車を評価する声は増えている。長年映像の世界で培った演技力は確かなもので、その才能は歌舞伎でも花開いてきた。だが一門を引っ張っていくには、まだ荷が重すぎる。猿翁が作り、猿之助容疑者が発展させた「スーパー歌舞伎」に代表されるように、新作に挑戦し続けるのが澤瀉屋の精神。現状の中車でそれは難しいだろう。
週刊誌記者 歌舞伎界でも名を上げたことで、中車に興味を持つ人は増えている。すでに秋の民放ドラマの重要キャストに内定したという話もあり、中車の起用を考えているドラマや映画のプロデューサーは少なくない。
ワイドデスク ただ昨年8月にクラブホステスへの性加害疑惑が報じられたことはまだ忘れられていない。
本紙デスク いまだ自分の口から説明はない。今月の公演が落ち着き次第、何らかの形で騒動についてけじめをつけるという話もある。本格的に映像の世界に戻ってくるのはそれからだね。
リポーター 猿之助容疑者を巡っては今なお捜査が続いている。先行きが不透明な中、中車の正念場はこれからも続くだろう。