宮崎駿監督10年ぶり長編「君たちはどう生きるか」公開 事前宣伝ほとんどないまま封切り

2023年07月14日 11:00

芸能

宮崎駿監督10年ぶり長編「君たちはどう生きるか」公開 事前宣伝ほとんどないまま封切り
映画「君たちはどう生きるか」が上演される映画館に並ぶ人たち Photo By 共同
 宮崎駿監督の10年ぶりの長編アニメ映画「君たちはどう生きるか」が14日、公開された。昨年末に鳥のような絵のポスターだけが発表されて以降、事前の宣伝などがほとんどないままの封切りで、かえってファンの間で注目が高まっていた。
 舞台は戦時中の日本で、火災で母を失った少年が主人公。父親の再婚相手となる女性が行方不明となって捜す中、アオサギの案内で不思議な世界に迷い込む。声優として俳優の山時聡真や菅田将暉、木村拓哉、歌手あいみょんらが出演した。主題歌は米津玄師の「地球儀」。

 映画のタイトルは宮崎監督が感銘を受けた吉野源三郎の同名小説から取り、映画の中でも主人公が読む本として登場する。海外の児童書からも刺激を受けたとみられる。上映時間は124分。

 東京都新宿区の映画館入り口では、開場前から数十人が列を作った。東京都在住の映画監督かまだともゆきさんは「誰よりも早く見たい」と仕事前に駆け付けたという。東京都三鷹市の会社員の女性(33)は冒頭の火事の表現に「今の時代に手描きアニメでここまでできるのはさすがジブリ」と感激した様子。会社員の男性(27)は「宮崎監督のアニメの世界を凝縮した、集大成だと感じた。一回ではのみ込みきれないので、すぐにでも見直したい」と語った。

 宮崎監督は2013年公開の「風立ちぬ」で長編アニメ製作からの引退を宣言したが、その後撤回。これまでのように放送局などと手を組む製作委員会方式を取らず、通常より時間をかけてスタジオジブリ1社で完成させた。
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