笑福亭円笑 初の試みに「楽しみです」2時間半にわたってぶっ通しで話す“通し口演”を8月に開催
2023年07月19日 12:24
芸能
「怪談牡丹灯籠」は江戸落語の名人と言われる三遊亭圓朝さんが創作。昭和の頃は三遊亭圓生さんら歴代の大真打が得意とした。だが、上方落語には演題として持ち込まれず、近年では江戸落語界でも演者が減っている。歌舞伎や演劇の舞台では上演されているが、サゲのない物語の展開が余り笑いを呼べず、全4編をフルに演じると3時間近くに及ぶ長編となることが落語として敬遠される原因とされてきた。
1940年3月26日に東京・品川で生まれた円笑は小学生の頃から落語に興味を持ち、アマチュア落語家として活躍。同学年には2年前に亡くなった柳家小三治さんがいる。桂福団治(82)も同じ40年生まれだが、1学年下になる。高校卒業後に六代目三遊亭圓生に弟子入りしようとしたが、両親から反対されて家出。サラリーマンや板前などをやりながらアマ落語家として活動を続けた。
それでもプロの落語家になることを諦められず、大阪に移って81年6月に41歳で六代目笑福亭松鶴さんに入門。入門時の高座名は師匠の松鶴さんが名付けた猿笑。08年9月に四代目笑福亭円笑に改名した。
上方に移ってからも「若い頃から染みついてるから」と大阪弁でなく江戸ことばを話し続けている。「大阪弁を喋ったら違和感があるでしょ」と円笑。誰もやらなかったロングラン“口演”に成功したら「名古屋、東京でもやってみたい」。さらに今後の目標は「あと17年、100歳で高座に上がりたい。元気で現役、100歳で。その時には“円笑”から“艶笑”にしましょうか」。まだまだ色気たっぷりだ。