自動車生活ジャーナリスト　ビッグモーター不正問題に「保険料が上がり車に乗っている人全員に影響」

　自動車生活ジャーナリストの加藤久美子氏が20日、フジテレビの情報番組「めざまし8（エイト）」（月～金曜前8・00）で、中古車販売大手ビッグモーター（東京）の保険金不正請求問題についてコメントした。 　国土交通省が、自動車保険の保険金不正請求が横行したビッグモーターに対し、道路運送車両法違反の疑いがあるとして事実関係の聴取を要請したことが判明。国交省によると、同社は応じる意向。同社の外部弁護士がまとめた調査報告書は、車両を故意に傷つけて修理代を水増しする不正行為が全国の工場であったと認定しており、国交省は行政処分を視野に調べる。

　同社が損害保険各社に請求した自動車保険の保険金水増し額は1台当たり約3万9千円だった。2022年11月から今月16日までの自主調査として18日に公式ホームページで発表した。水増し額は今後の調査で変わる可能性がある。兼重宏行社長が報酬全額を1年間返上することを柱とする社内処分も発表した。社会的信用が失墜しており、問題を収束できるかどうかは不透明な状況となっている。

　番組では、21年当時、工場長がわざとタイヤをパンクさせているとする動画を放送。元整備責任者によると、タイヤ代は保険会社が負担、工賃は車のドライバーに請求する仕組みで、車検の際に、実施していないオイル交換を「オイル交換した」と偽り、その料金をドライバーに請求していたという。加藤氏は「車両保険を使うことが多かった車種は翌年から保険料が上がる。それは誰でもその車に乗っている人全員に影響してくるので、そういったデメリットもあります」とコメントした。